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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2086/2701

2085 前に進むためのXの問い編 459

「う……ん、何?」


「何じゃないよ。開放されたんだよ! もっと何かあるでしょ!」


 目元をゴシゴシとこすりながらレシアはまだ寝ぼけ眼なまま、ポケ-としてる。もっと感動して泣いて喜ぶとかさ……実際そんなのは期待してなかったけど……まさか全く自覚しないとは……


「開放? 確かにちょっと肌寒いかも……布団は?」


「そんなの無い!!」


 開放って布団からじゃないから!! 起きなさい! いつまで寝てるのよ!! とかいう漫画でよくあるあるのシチュエーションをしたいわけじゃない!! もっと大きな縛りから開放されたんだよ。睡魔じゃないよ!! いや睡魔のほうがもしかしたらレシアにとっては大敵かもしれないけどさ!!


「大丈夫こいつ? こいつのせいで私のアイテムが全部ロストしたかと思うと腹立つんだけど?」


 そういいつつ、なんかレシアのおヘソへと指を突っ込んでるメカブちゃん。さっきまでは腹をさすさすしてたのに今度はおへそですか? 確かにレシアのおへそは突っ込みたくなる魅力があるのはわかるけど……


 実際私も今はあの時の装備ではなく、いつもの装備に戻ってる。短パンに腰から布がひらひらと伸びてて、上着は胸当てと、白を基調とした服になってる。何故にもとに戻したのか……あのチート装備なら、何時だってそれがいいのは確実だ。武器だって、あそこで使ってののほうが何倍も性能はいい。


 けど残念かな? あの場所の武器や防具、アイテムも全て、あの場所……言うなれば夢の場所にあったから使えたのだ。つまりは全ては夢……


『こんな効果の武器や防具があればな』


 ――が現れた場所があの夢だったのだ。なので全てのアイテムには『夢の』とついてた。全ては夢だからこそ、あのチートの能力が許されていた……と言うことだ。私達に残ったチートはある意味でレシアだけ……ということだね。


「大丈夫、レシアもめっちゃ強かったからね」


「これが?」


 そういって更におへそをグリグリと強く推し続けてるメカブちゃん。たしかに今のレシアの姿を見てたら、強いなんて思えないよね。それはわかる。けどレシアはあのチート装備の状態の私と互角に渡り合ってたのだ。つまりはレシアもチートに並ぶ力を持ってると言って過言じゃない。


 確かにあの装備がアレば、LROで一気に私たちは上位に食い込むことが出来ただろう。けど、私にはレシアのほうが嬉しいよ。


「うーん、あと三時間」


 更に寝ようとするレシアにちょっとキレた私はインベントリから布と水筒を取り出して布に水をかけて水気を含ませてその顔においてあげた。

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