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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2076 前に進む為のXの問い編 450

杖の先が光の下へと触れる。実際の所、レシアが入ってた繭って天井から吊るされてたような……気がしなくもないがなんで下の方が光ってるんだろうって今更思った。まあけどいいか。それは起きたんだから。


 この杖『ドラゴンの夢の帳』という杖から出てる光と、繭があった所に発生してる光。それが混ざりあって、なんかその場所からあふれるように広がっていく。まるで噴水の様にひろがるそれはとってもきれいだ。


「うわぁ」


 私は思わずそんな風に言った。だって本当にきれいだったんだ。きっと周囲が氷に覆われてたってのもあるだろう。その光が氷に反射して、きっと想定以上にキラキラとしてた。


 それから私の視界にはこんな文章が現れた。


『夢が終わろうとしています。選択しますか?』


 そして選択肢として『YES・NO』が示されてる。きっとこれでYESを選べば、私は外にもどれるんではないだろうか? でも……


「外ってどっちなの?」


 LROでの妖精の森まで戻るのか? それともドラゴンがいたあの場所に戻るのか……ちょっとよくわかんない。それに……なんか含まれてないこれ? LROはなんか意味深な事をなんとなくで選択させる事があるんだよね。この選択肢……なんか不自然じゃない? 夢が終わろうとしてます――ね。


「これって普通に考えたら、ここが夢ってことだよね?」


 実際ここにあった装備を見ると、全てにおいて枕詞の様に前に『ドラゴンの夢の』とついてる。それはつまりはここは夢である……と示してるんだろう。そもそもが夢だからこそ、普通に来れない場所だし、マップにだって無い。LROであってLROには存在してないのも、ここが夢なら納得できる。


「YESしかないじゃん」


 だってNOを選んだらここから出られないでしょ。私は既に氷の中で眠りこけてるレシアへと視線を向ける。そしてこういった。


「ちょっと、押すわよ。YESしちゃうよ!」


「――う……おーけー」


 聞いてるのか? わかってない声を出してるレシアだ。でも他に選択肢なんてない。私だってずっとここに居たいわけじゃない。でも懸念はある。


「レシアは大丈夫なの? 消えない?」


「うぃ……わかん……ない」


「わかんないって……」


 自分のことでしょうが!! もっと関心持ちなさいよ。それが一番の懸念なんだからさ!!

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