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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2075/2701

2075 前に進む為のXの問い編 448

周囲が氷に覆われて私も氷の上に立ってる。そして吐き出す息も白く、周囲は白い粒がふわふわしてる。私の視界には氷漬けになったレシア……の分身が見える。さっきまであれだけメラメラと燃えてたのに……今や氷漬けだ。


 実際ここまで上手くいくなんて思ってなかった。だってこのハイ・グラス・ダイアモンドだって最上位って訳じゃない。実際どこが天井の魔法なのかってのはLROでは判明してない。それだけこのゲームが深いってことなんだろう。


 魔法の深淵も……そしてスキルの深淵もどこまでどこまでも深い。でもそれが楽しいわけである。


「さて……と」


 私はレシアの分身体に近寄るよ。そしてこのときだけ、装備を再び剣の方にして、氷漬けになってるレシアの分身体に突き刺した。それによってレシアの分身体は消えていく。でもこれは分身だ。本体じゃない。


「本体もこの中の何処かで氷漬けになってる?」


 これで終わってくれればいい。流石にレシア本体をこうやってとどめを刺すってことは出来ないからね。いや、ここで使うべきだろう――『夢の終わり』を。ここまで強力になったのはなんでなんだろう? 実際、私はもしかしたらこうなるかも……と思ってこの魔法の組み合わせを思いついたわけだけど……ここまで上手くいく……なんて思ってなかった。


 なにせそのどれもが、めっちゃ強力ってわけじゃない。でもどうやらこの杖『ドラゴンの夢の帳』に付随してる能力が超強力なんだろう。ここまでの強化を私は予想してなかった。実際凍らせたとしても、直ぐにメラメラと燃えてバトルってくると思ってた。


 でもなんか冷たさがこの場を支配してる。さっきまであんなに汗ばむくらいに暑かったのに……今や寒いくらいだ。まあこの装備はとてもチートなので、大抵の地形によるデバフを無効化してくれる。なので私は全然大丈夫だ。息は白くなってるが、寒くはない。


「レシア……」


「気持ちいい」


「寝るな」


 なんか大人しい……と思ってたら、レシアはどうやら暴れすぎて眠くなってるらしい。さっきまであんなにオラオラだったのに……


(まさか冷やされて……とか? この姿のレシアは暑そうだからね。その暑さがレシアのテンションに影響してるのかも。だから冷やしたら、いつものレシアのテンションに戻ったとか?)


 これが実は最適な攻略法だったのかもしれない。実際寝るなとか言ったが、暴れられても困る。実際テンション高かったら普通に脱出できそうだしね。全身氷で覆われてるレシアだけど、そのHPは減ってないし、余裕そうでもある。けどこの氷の冷たさを堪能してる……って感じ。


 とりあえず今のうちに、私はレシアへと杖を向ける。そして唱えた。


「夢の終わり」


 ――とね。

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