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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2059/2701

2059 前に進む為のXの問い編 432

ここで死んだらどうなるのか……それはメカブちゃんが示してくれてる。きっとこの空間から強制的に退出させられるだろう。そして戻って来ることは出来ない。いや、妖精に頼み込めば、もしかしたら……って感じだけど、妖精はイタズラ好きで気まぐれってのがここまでのことでわかってる。


 こっちが必死に頼めば頼むほどに、妖精は面白がって願いを聞き入れてくれないかもしれない。それにもしかしたらシステム的にプレイヤーがここにこれるのは一度きり……なんて制限があったら? なにせこれだけの破格の装備がゴロゴロしてる場所である。


 ない……なんて言えない。だって何度もここに来られると、何度もチートな装備を得られる……ということになってしまう。もしもそうなら、今頃、もっとこの強力な装備はLROに流出してておかしくない。


 だってここの装備、オークションとかに出したら、それこそそこらの名工と呼ばれる生産を生業にしてるプレイヤーの作品を軽く超える値がつけられるのは想像に難くない。


 それだけの性能が実際にこの装備にはある。ならここまで来て、この装備の性能を知ってるプレイヤーなら何回だってここに来ようとするはずだ。でもLROに広まってないって所を見るに……


(きっと二度目は無いんだよね)


 私は自分がそこそこ特別だとは思ってる。可愛さは特段だ。自分の顔の良さは自覚してる。でもLROではあんまりメリットにはならない。それが発揮されるのはリアルの方だ。


 なにせLROには美男美女が溢れてるからだ。それ以外で私が特別な部分ってない。特にLROではそうだ。生まれ変わった……リセットされたLROは私に厳しすぎると思う。


 だから私だけがここに来た……なんて思ってない。たくさんのプレイヤーが日々、この世界を探索してる。流石に私だけがここに来た……ってことは無いと思う。ならどうして、この装備が流出してないのか、それはやっぱりドラゴンにやられたか、レシアにやられたか……そんなところではないだろうか? 


 実際、とっさに使い慣れた装備から変えるのってリスクが高い。破格の性能をしてるが、あの状況……ドラゴンを起こさないようにドキドキで行動してる時には、ちょっと装備してみよう――とはなかなかならないと思う。


 


 それに私達のようにそこらにあるもの適当に突っ込む……なんて事をしなくて厳選して、妖精が求めてるものを考えて一個だけ持って帰る……とかしてるプレイヤーだけだったのかもしれない。


 そうなると、オークションに出すなんてきっとしないし。これだけの性能の武器・装備を手放すなんて有り余ってないとしないだろう。そんなのはきっと私やメカブちゃんのような行動を取った人だけ……そして上手くここから抜け出した人だけだろう。つまりはそんな人は今までいなかったと……


「この装備も武器も……そしてレシアだって私は諦めない!」


 私はそう言って切っ先を自分の胸付近に突き刺した。

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