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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2058/2701

2058 前に進む為のXの問い編 431

今なら実際、レシアを倒すことは簡単だ。私の攻撃で、レシアは大ダメージを負ってる。実際、ここはゲームの中で、重傷を負ったとしても、動けるはずだが、レシアはどうやら回復に努めてるみたいでうごかない。


 ここで私が更に畳み掛ける攻撃をすれば、決着をつけることは簡単だ。でもそれはつまりはレシアを倒すってことになる。ボスの中には何回だって戦えるようなボスはいる。


 ダンジョンとかにいるボスは基本何回でも、誰でも戦えるようになってる。それはダンジョンの特性上、何回でも生み出せるからだと思う。けど、ある時とつぜん生まれた希少種的なモンスターとかは世界で一体限り……とかがあるのがこのLROである。


 そしてここはどうなんだろうか? ここはダンジョンとかいう扱い? それならもしかしたらレシアだって何回だって復活できる……もちろんそれはこの場所限定なんだろうが……実際この暗さや、今まで辿ってきた道中はとてもダンジョンっぽかった。


 けどレシアは普通に喋れるし、意思疎通だって出来る。普通のダンジョンのボスってただ戦闘をするためにいるような存在だからね。それを考えると、レシアはただのダンジョンのボスって感じではない。この場所はダンジョン的だが、レシアは違う……みたいな? 


(やっぱりインベントリ内のアイテムを確認するしか無いよね)


 破格の能力がついてる武器や防具がまだ私のインベントリにはたくさんある。ここまでの実績で、きっと期待を裏切らないと思える。レシアは動かなさそうだし、ちょっとこの背中にある炎をどうにかできないか……試してみようかな? アイテムを取り出せないから、どしようもないと思ったけど……


「よっと」


 私はそう言ってガシャーンと地面に倒れる。何やってるんだ? って思われるかもしれないが、だって手が届かないところに炎はあるからしょうがない。地面に防具がぶつかり合って、とてもうるさい音を出した。


 実際この炎がすこしでも私にダメージを与えるものだったら、もしかしたらこの防具の性能で消せたのかもしれない。いや、そもそも普通のデバフ……それこそHPをすこしずつ減らしたり攻撃力を減らしたり、防御力を減らしたりする系のデバフなら、きっと私のこのチートな防具が防いでると思う。そのくらいの性能はあるのだ。


 けどまさかインベントリの使用不可はピンポイントで防げないんだよね。ハッキリ言って刺さる効果だった。私がいま着てるこの防具、そしてインナーもそうだけど、普通では考えられないくらいの効果が付いてるわけだ。だから大抵のデバフ効果は打消すし、大抵のバフ効果はその効果を数倍にも出来る程だ。


 だから本当にこのインベントリ制限はたまたまなのかなんなのか、丁度隙間を突いてるんだよね。


「ダメか……」


 むくっとおきてインベントリを開こうとしてみたけど、やっぱりこの程度ではこの炎は消えないようだ。こうなったら……そう思って、私は今度は自分の剣の切っ先を自分の体へと向けた。


 荒療治だけど、きっとこの防具に身を包んでるなら死ぬことはない……だろう。

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