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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2048/2701

2048 前に進むためのXの問い編 421

「これって……」


 インベントリが開けない。ならジェスチャーコードは? と思ったけど、それもダメらしい。私の体に触れてる炎……これのせいだろうか? 炎の範囲から逃れても、私の体には付いてくる炎がある。なんか粘り気があるよこの炎。流石に大きな炎から離れるとダメージは無くなった。けど、それでもインベントリやジェスチャーコードは反応しない。


 肩くらいについてる炎ならぱんぱんと叩いて消せるが、なんか小さく背中とかにあると……ね。元々がこの炎、ダメージ目的ではなくて、プレイヤーのアイテム封じが目的ではなかろうか? 


 そんな気がする。


「さあ……いく」


 そう言ってレシアは拳を握る。するとその側になんか出てきた。なんかレシアにドラゴンの腕が寄り添ってる? みたいな風になってる。レシアはその背中の羽をバサッと広げる。するとその羽に血管なのかなんなのか……細い光が伝わっていく。そして一回動かすと、それだけで弾丸のように飛んできた。


 そして私のそばに接近して腕を振るう。普段の私ならこれをまともに食らってただろう。それだけの速さだった。けど今の私はチート装備に身を包んでる。そのおかげだろう。私は素早く反応して、剣をその攻撃に合わせて受け止めた。けど……


「ガラ空き」


 そんな呟きが聞こえたと思ったら、私は腹をレシアの細い腕で殴られた。いやいや、その側に出てきたドラゴンの腕と連動してないんかい!! 私が剣で受け止めたのはレシアの腕に寄り添うように出てきたドラゴンのような腕だけだった。だからレシアはそのまま自身の腕で私を殴ったのだ。


 でもレシアの腕は女の子のそれで細い。か細い腕だ。けどその威力は、そんなか細い腕から放たれたとは思えないほどの衝撃だった。てか寄り添ってるドラゴンの腕とは完全に独立して動くんだ。連動してるように見せかけてて、その気になればそうでもないって……完全に騙された。


 私は腹を殴られて、後方に吹っ飛んでるが、そこまでのダメージではない。けど回復ができないからね。いや、装備のおかげで、毎秒一応回復はしてる。だから時間をかければ全快にまで持って行くことも出来る。


 でもそれは実際夢物語だろう。だってそれには一切レシアの攻撃を食らわないのなら−−という条件がつくからね。今までの動きでわかったが、レシアは強い。もうバランス崩しほどの力があるわけないのに、それでも強い。はっきり言ってこの装備と渡り合える強さっておかしい。


 この装備は自分でも思うほどのチート装備なのに……それに負けず劣らずって……


「反撃、するよレシア!」


 私は意を結した。これまでこの装備……この剣で攻撃するのは危険だと思ってた。けど、きっと今のレシアなら大丈夫でしょう。私は突っ込んでくるレシアに向かって、剣を突き刺すよ。

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