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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2041/2701

2041 前に進むためのXの問い編 414

「よし!」


 装飾に目を瞑れば、この剣はかなりの業物である。というかきっと伝説の――とかつくレベルの武器だ。でもなんか名前がない。一応表示されるアイテム名は『ドラゴンの夢の剣』である。一応なんか番号も振ってある。


 これから考えつく推察はある。けど、とりあえず使ってみることにした。私は今グラッパルの上に立ってる。ならばこの剣を思いっきり突き刺して見ましょうか? この剣の効果は破格だ。


『効果倍増』『攻撃力10倍』『リキャストタイム半減』『攻撃察知』『ダメージ半減』


 ――がついてる。はっきり言って、こんなのを売りに出したら、それこそ途方もない額になるだろう。おかしい。はっきり言っておかしいといえる。唯一のこの武器の救いはこれがスキルとしてついてないことだ。スキルは無しで、これはこの装備自体についてる能力ということになってる。


 まあそれはそうだよね。だってこれがスキルで、熟練度を上げて、これらのスキルを手に入れることができたら、それこそゲーム性がぶっ壊れそうだ。いや、ほしいけどね。


 でも実際どれも見たこと無いくらいの強力な効果である。有志が作ってるLROの攻略サイトには今まで見つかったスキルが一覧として開示されてる。それらをすべて覚えてるわけじゃないが、これほど強力なスキルって奴は見たこと無い。実際こんなのあるんなら皆が皆、取りに行く代物なのは間違いない。


 必須スキルになるレベルだ。ぶっ壊れなのは間違いないね。


「いたっ……」


 なんか柄を持ったらチクッとした。攻撃を受けた……わけじゃないみたいだ。そもそもがどうやらグラッパルは吸引しかやれることはないみたいだしね。あとはこのトゲトゲの体の棘で私を追い払うしかないが……別にこの棘も引っ込めたり出したり出来るとかいう代物ではないみたいだ。


 つまりは丁度間にいる私には問題ないのだ。


「でやああああああああああああああああああああ!!」


 私は気合一閃、刀身を下に向けて掴んだ剣を大げさに振り下ろした。剣は難なくグラッパルへと吸い込まれる。すると次の瞬間、グラッパルが爆散した。


「ええ!?」


 何が起こったのか、私自身もわからなかったよ。だっていきなり爆散って……私は剣を刺しただけだ。別に効果に『爆発』とかなかったよね? 


「もしかして、攻撃力10倍のせい?」


 今の一撃が私の必殺のスキルよりも攻撃力が高くなってて、それによってこれだけの衝撃が発生した……と考えれば納得はできるかもしれない。てかつまりそれって……


「この武器でなら、全てが必殺の威力を出せるってこと!?」


 勝った。私はこのゲームの勝者になったかもしれない。

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