表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2036/2757

2036 前に進むためのXの問い編 409

「あれって……人?」


 はっきりとは見えない。けど確かに繭の中には人影が見える。こんないかにもな場所に見える人影……それが示すのは一つではないだろうか?


「これってきっとボスだよね?」


 この繭をぶち破ってあれが出てきて戦闘になるんでは? って私は思った。これまで私は沢山のゲームをやってきた。その経験を引っ張り出して考えた結果、あれはボスである。


 きっと人形にみえるが、その肌には鱗とかが生えてるんじゃないんだろうか? そして背中には羽があって、尻には尻尾とかさ……つまりはあれはドラゴンが人形を取った姿なのだ。


 きっと強力なボスになるだろう。そもそもが直接ドラゴンと戦うのはとても無理があるから、あれがこのドラゴン戦の本当のボス……私は自分の推理に戦慄するよ。


「まずは前哨戦ってわけね」


 なんか地面からスライムたちが湧いてくる。スライムなら……とか思ってたら奴らはどんどんとその姿を積み重ねていく。そして私よりもずいぶんと大きくなった。けどそれだけで恐れるなんてゲーマー失格だろう。


 私はその程度の胆力ではない。


「デカいスライムなんて……ほへ?」


 なんか色が虹色に輝き出した。キレイだけど……なんか嫌な予感がする。するとスライムがその形を変えていく。太い体に、トゲトゲがいっぱいついてる。そしてその中心の大きな口はその体分ある。そしてその口には無数の歯が螺旋状についてた。なんとも醜悪な姿だ……一体これは……なに? 


 そんなことを思ってると、更に大きくそのスライムだった物が縮んだ。私よりも大きかったその姿が一気にしぼんでしまう。


「え? なに? これって倒していいの?」


 そんな風に思った。ステータスを見てみると『グラッパル』となってる。鑑定で見る説明文には『体内の掃除屋。すべての物を吸い込み、そして栄養とする。その吸引力には誰も抗えない』――だ。


「え?」


 説明文を読んだ瞬間、縮こまってたグラッパルが膨らんだ。それとともに、周囲に風が吹く。いや、吹くというか、吸い込まれだした。


「きゃ――ぎゃああああああああああああああ!!」


 気づいたら足が浮いてた。最初は可愛らしい声が出たけど、一気にその汚い……というかおぞましい口が迫ってきたら女子が出しちゃいけない声が出た。私はとっさに剣を地面に刺してなんとか吸い込まれるのを我慢する。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ