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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2035/2701

2035 前に進むためのXの問い編 408

「万夜に咲く貴方に願う。一片の欠片、溢れた雫、それを汲むことを許したまえ。集え、月の雫」


 その詠唱の後、私の頭上に月の雫が現れる。月光を集めて溢れたようなその雫は紫の怪しい光を放ってる。そしてそれが私に落ちてくる。そして私の体が月光で包まれた。


 これはバフである。比較的簡単な詠唱でバフを与えてくれる。でも大体のプレイヤーはあんまり使ってない。なぜか……それはこのバフが限定バフだからだ。答えを早速いうとこのバフは月関連のスキルにしか効果ない。いや、一応身体能力とかは僅かだけどあげてくれてる。


 でもそれよりも月関連スキルにかかるバフ効果の方が高いから、それは微々たるものだ。これは月関連攻撃スキルを1.1倍にしてくれる。そしてクールタイムが1分未満のスキルなら免除されるというバフがつく。


 つまりは1分未満のクールタイムのスキルは連続して放つことができるようになるのだ。それを聞くと「おおー」と思うかもしれないが、実際そんなに強くはない。倍率としてはそんなに高くないし、1分未満のクールタイムのスキルもそんなにあるか……と言われれば……ね。


 もしかしたらもっといっぱい月関連のスキルはあるのかもしれないが、それこそ普通の五大元素? 火・水・土・風・雷とかいう大前提の属性の攻撃スキルよりも月とか太陽系のスキルってやつは少ない気がする。


 それに貴重な属性ほど、入手方法が困難だったり、それに癖があったりする。折角手に入れたけど、自分の戦闘スタイルとは合わないな……とかはL ROではよくあることだろう。それに特殊な属性のスキルって結構クールタイム長いの当たり前だったりね。私も実際1分未満のクールタイムの月属性攻撃は二つくらいしかない。


 けどここは逆に二つもあるんだと……そう言い聞かせてやる!! 戦闘中に初めて成功した詠唱だ。実際、楽々な状況だし、動き回ってもいない。これでは私の理想とする魔法剣士なんかじゃない……と言われれば反論の余地なんて全くない。でもそれでもこれは一歩だと私は考える。どんな小さいな一歩でも、一歩は一歩なのだ。


「はあああああああああああああああああ!!」


 私は止まってた足を動かして快進撃を続けていくよ。不安を払拭して、ただ目前の壁を壊すことだけを考える。そしていくつも越えいくと、広い部屋へとでた。そこはなんか壁に赤い網目状というか、幾何学的というか……そんなのが見えて、それが中央の赤い繭なのか、ドラゴンの特殊な器官なのか……そんなのに続いてる。そしてそれは怪しく明滅してる。


「これって……」


 私はそれに近づいてく。天井から垂れ下がってるように見えるそれはギリギリ床にはついてない。手を伸ばせば触れられる。けど……触れて良いのだろうか? そんなことを思って観察してると、繭の中に何やら人影をみた。

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