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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2031/2701

2031 前に進むためのXの問い編 404

どうやら火は相性があんまり良くないようだ。そもそもが火を吐くドラゴンである。火に強いのは当たり前といえば当たり前だ。


「なんか終わりが見えないだけど……」


 思ったけど……私は結構もう進んでる気がする。ドラゴンはたしかに大きい。けど、これだけ走ってたら、既にどっかに……いやどっちかにたどり着いててもおかしくないと思う。だって別にドラゴンは島くらいに大きいとかじゃない。せいぜいビルくらいだ。


 だったら、先から先までいくのに何時間も歩かないといけない……とか無いと思う。でも私はかなり既に走ってる。LROでは体力だって速さだってリアルの比ではない。なら……私は既に何キロも走ってる気がする。それなのにどこにもたどり着かないって……おかしい。


「変な次元にいるとか? それか……私自身が実は小さくなってるとか?」


 このドラゴンの体内が特殊空間という位置づけなのかもしれない――という可能性と、もしかしたら食べられると小さくなる……という仕様なのかもしれない可能性を私は考えた。ここはリアルではない。後者のやつだって、やれると思う。その場合は私を食べたって食べごたえとか無くなりそうだが、そもそもがこういう食べられる前提の仕様だったと思えば、おかしくない? 


 実際、私が小さくなってるんだとしたら、これだけこのドラゴンの中が広大なのも納得できる。それに……だ。


「もしもここがダンジョン的な空間になってるのなら、内部から破壊できるかわかんないし……」


 全くべつの場所という概念になってるのだとしたら、ここで暴れてもドラゴンに影響がないじゃん。それともここにもダンジョンと同じように攻略できるようになってるのかな? 最深部にはボスがいて、そいつを倒すと脱出できる? みたいな? でもそれだと内部からドラゴンを破壊する……っていう私の思惑ができなくなるんだよね。


「けどこのスライムは抗体なわけだし、小さくなってる説が濃厚かも……げっ」


 なんか私が逃げまくるからだろう。なんとスライムたちは溶け合って通路を塞ぐっていう事をやってきた。しかも前と後ろ同時にだ。こいつら頭いいな。そこまで広くもない通路である。まあ四・五人は余裕を持って通れるが、そもそもが大の大人をま丸々飲み込めそうな大きさのスライムたちだ。


 通路を塞ぐくらい簡単にできる。壁は壊せないし、通路を防がれた。逃げ場がない。どうする? そんな風に考えてる間に、前と後ろ、逃げ場を封じてるスライムの壁が迫ってくる。あれに捕まったらただヌメッとする……ってだけじゃないよね。


「突き破るしか無いよね」


 その選択肢しか私にはない。

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