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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2019/2701

2019 前に進むためのXの問い辺 392

何度かパチパチと瞼を閉じては開いてをしてたドラゴンがはっきりと私を見た。そして、その大きな口が開く。私を丸々一飲みでできるほどに……いや、大の大人を2・3人は丸呑みできるだろう大きな口が開く。私をパクッとしたいのか? とか思ったけど、どうやらそこまで肉付きがいいわけじゃない私はそこまで美味しそうに見えなかったのかもしれない。


 メカブちゃんなら肉付き……というか一部二つの双丘があるからね。ドラゴンも気に入ったかもしれない。まああれは肉ではなく脂肪なんだけど。


「まずっ!?」


 そんなアホなことを考えてる場合ではない。私もすぐに逃げ−−ないと……と思ったけど、ドラゴンの口の中には何やら良からぬものが見える。何やら熱そうなメラメラとした何か……だ。いや、炎だろうけどね。つまりはドラゴンは起きがけ、自分の宝を狙う不審者がいたから手っ取り早くブレスで一網打尽にしよう−−としてる訳だ。なんと合理的な判断だろうか。


 流石ドラゴン、知能が高いと言われるだけある。そこらのモンスターとは違う。いやいや、感心してる場合ではない。このままだと終わる。いや、ドラゴンのブレスがどれだけの威力なのかとか知らないけどさ……私が戦ったことがあるドラゴンなんて、あの孤児院のある街を救うためにやったスカルドラゴンとの戦いだけだ。


 あれはもう生身のドラゴンではなかったからね。まあけど、それでもめっちゃ強かったけど。だからあれが死してなおのドラゴンの強さであるのなら……生きたドラゴンはどれだけのものなのか……っていうね。この狭い……と言っても巨大なドラゴンが収まるだけの空間はあるけど……開放的ではない場所だ。


 そんな中、ブレス……多分だけどこのドラゴンが吐くつもりのなのは炎のブレスだ。一番オーソドックスなやつだね。それがどれだけの範囲に広がるのか……下手したら、この場所全部に広がりそうである。そんなことしたらこのお宝はどうなるんだって思うけど……まあそこはなんかドラゴンの都合のいい魔法とかあるのかもしれない。


 はっきり言って、このままじゃ、私もメカブちゃんも黒焦げは確定だ。耐えられるかどうかなんてわかんない。一応まだ耐性系の強化魔法は残ってるが……ドラゴンのブレスがどれだけのなのかはわかんないから安心なんて出来ない。


 


「こうなったら!!」


 私はため状態に入ってるドラゴンへと向かっていく。最初は逃げようと思ったけど、あの転移陣までなんて今からでは間に合わない。メカブちゃんは素早く動き出したからもしかしたら……って感じだけど……私はもう無理だ。ならどうするか……色々とゲームや漫画の知識を総動員した結果、私は吐き出す前に止めればいいという決断に達した。


 そういうシーンはよくある。ブレスを吐こうとしてる奴の口を押さえつけるとかなんとかして、口の中で暴発させるのだ。でも流石に私ではこのドラゴンの口を押さえつけるとか、無理矢理閉じるとか無理だ。出来そうもない。


 だからどうするか、私は剣を抜いてその剣にスキルの光を宿す。


「ムーンライトアタック!!」


 これは別に私が痛いというか、幼い子供みたいな名前をつけてる訳じゃないよ。そういう技名なのだ。そう、だから仕方ない、仕方ないの。私の剣が月の光(のような物)を纏って、軌跡を描いて放たれる。そして最後に剣先からその光の剣線が中距離くらいまで放たれるという、結構使い勝手がいい技なのだ。


 実際ドラゴンは大きい。私が口の中で剣を伸ばしても届かないかもしれない。だからこの技、スキルだったのだ。案の定月の剣線はドラゴンが貯めてた炎に届いた。届いたけど……暴発なんかせずにそのままこっちのスキルが消されたよ。

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