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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2018/2701

2018 前に進むためのXの問い編 391

「でも流石にこれは……あんまり欲をかくと良いことないよ?」


「寧ろ私はリアルでは我慢ばっかりしてるんだから、ここでは我慢しないって決めてるの」


 なんかそんな事をいって自分を正当化するメカブちゃん。どうやら何を言っても聞く気はないようだ。


「ふふ、早くしないと、私が全部お宝頂いちゃうよ?」


「それはやめてよ」


 流石にいくらインベントリが四次元ポケットだとしても、きちんと制限くらいはある。一つのまとめられるアイテムは99個が限界だし、こういう装備とかまとめられないアイテムは最初の状態……それこそ初期状態ってやつでは上限は100となってる。LROにはちゃんとインベントリ拡張クエストって奴があって、それを成していくとどんどんとインベントリ内を拡張できる様になってる。


 でもそれを最後までやったとしてもインベントリ内を無限には出来ない。ここのアイテムがどれだけあるのか……それは目視では数えるなんて出来ないけど……実際、宝の山の上に、ドラゴンが寝てるって感じだからね。その数はとてつもなく多い。


 流石にこの数を一人のインベントリで全て納める……なんてのは不可能だと思う。それに流石にドラゴンの真下のアイテムとか取ったら……起きるような……でもメカブちゃんは本当に手に取った奴は自身の複製のスキルでコピー品を作って、次々にオリジナルをインベントリ内に収納するってことを繰り返してる。


「あはははははは、あははははは、これで私は億万長者!!」


 とかやばい事を宣ってるよ。たしかにこれだけのお宝があるんだから……とは思う。私はメカブちゃんほどに強欲ではない。けど……けどさ……


(せめて、全身の装備を揃えるくらいは良いよね?)


 そんな事を思ってしまう。妖精からはここのアイテムを持ち帰れと言われてる。なら何個でも実質いいんだろう。それに……なにか優劣を付けるって言ってるし、沢山のお宝をインベントリに閉まってるメカブちゃんに対して、私が一個ではかないっこないじゃん。それにあの妖精たちである……「こんだけー?」とか言われそうでもある。


 だからせめて、私も自分の全身とそしていい武器があったら良いなーって感じで見てる。


 これはメカブちゃんのせいだ。メカブちゃんがめっちゃ大胆にお宝を漁ってるから、なんか私まで、このくらいなら……と思ったの。私たちは夢中でお宝を漁ってた。だからドラゴンが大きな鼻息を吹かすまで、その目がぱっちりと開いてるのに気づかなかったよ。


「そいつ! 泥棒はそいつです!!」


 そんな事を言って、脱兎の如く走り出すメカブちゃん。こういう時の行動は誰よりも早いやつだった。そしてためらいなく友達を裏切るスピードも流石だよ。

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