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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2014/2701

2014 前に進むためのXの問い編 387

ガチャガチャ――と普通に音を出して宝を漁ってるメカブちゃん。いやいや、なんであんなに大胆なの? めっちゃデカイドラゴンの顔がそこにあるよ。あれが作りものだとしたら、メカブちゃんのあの態度も分かる。


 いや、LROは作り物なんだけど……この世界は生きてるからね。作り物だけど、この世界にいる間は全部生きてるから。たしかに私達プレイヤーは本当に死ぬ……なんてことはない。それを考えれば、メカブちゃんみたいに堂々としたっておかしくはない……のかもしれない。でもやっぱり倒される時って怖いものだけどね。攻撃を受けたら痛いわけだし。HPが減っていくと体だってどんどんとだるくなっていく。


 そしてこの世界で感じる恐怖は本物である。ドラゴンを前にして怖いと思うのは本当じゃん。あの子にはそれもないのだろうか? てか、もしもメカブちゃんにはそれが無いのだとしても、私にはあるからね。そこら辺、気を使ってほしい。


「もうちょっと静かにしようよ」


 私は小声でそういうよ。だってもしも見つかったら絶対にやばいよ。これがスオウならさ……多分あの距離一瞬で移動できるから、どうにでもなると思う。でも私にはスオウほどの速さはないし、そもそもが後衛よりのメカブちゃんならなおさらだろう。あんたこそ、見つかったら逃れなれないんだから、もっと慎重にいこうよ。私ほどにHPを増やす装備とかもしてないだろうしね。


 てかメカブちゃんは普通に普段着……だからね。せめて胸当てとか……両膝や両肘を守る様なプロテクターを付けるだけで、ちょっとはステータスに+がつくのに……それさえもない。


 確かに準備の一つもせずに私たちはここにきた。けどさ……このゲームには便利な機能がたくさんあるのだ。それこそ登録した装備に一瞬で着替えたりとか出来る。魔法少女のように、専用の歌が流れて、光とともに衣装を変える……なんて演出は流石にないが、ジェスチャーコードを使えば、一瞬で装備を一式入れ替えることは簡単だ。


 だからさ……そういうのは普段から準備しておくもの……てかそのくらいはプレイヤーなら当然と言うか……まあそれを言ったら、遊び方は人それぞれ……とか言われるんだけどね。それはたしかにそうだ。そもそもがこのLROは冒険するだけが、遊び方ではない。それこそただ、この世界の一人の住人になってる人だっている。だからメカブちゃんみたいにこの世界でぐーたらやるのが駄目……なんてこともない。


 私的にはそれで楽しいのかって思うけどね。


「大丈夫よ。だって私は力を完全に抑えてるもの」


「え?」


 何を言ってるのかちょっとわからない。いつもの中二病的な発言か? 私だって力を抑えてるよ。


「私はね。一をゼロに出来る女なの」


 


 なんかドヤって言ってるが、本当に何を言ってるのかわかんない。

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