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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2012/2701

2012 前に進むためのXの問い編 385

「えっと……どうする?」


 私はとりあえずそんな事をメカブちゃんに言ったよ。だってなんかよくわかんないからね。実際この状況は何なのか? それの把握からだと思う。状況を整理しよう。私たちは妖精たちの遊びに付き合ってる――筈だ。


 だってあの子達が私達に鱗粉を掛けて、きづいたらこんな事になってた。これってつまりはあの子達の遊びの範囲なんだろう。一体何をしたいのか全くわかんないけど……


(はいはいーい! お姉さんたち聞こえる?)


 なんか私達が困惑してると、張本人である妖精のうちの誰かの声が届いた。メインは一人のやつの声が届いてるようだけど、周囲に何人も他に妖精がいるのが分かって、なんか奴ら……くすくすしてる。


 私はイラッとしつつもそれを声に出さないようにして、状況を教えてもらうことにする。


「えっと、これって何? 幻覚か何か?」


 妖精はいたずら好き……ならそういう幻覚魔法とか得意でもおかしくないかな? っておもってそう言ってみた。だって冷静に考えてみてほしい。だって実際に転送魔法とかはかなり高度とおもうんだ。てか個人で転送魔法を使う人ってまだいないはずだ。このLROではまだプレイヤーをそれを習得出来た……なんてきいてない。


 ただ話してないだけで、ゲットしてる人はいるかもしれないが、でもこのゲームの情報とか集めてる人はすごいからね。それらを掻い潜って隠し続けるって難しいというか、最近のエリアバトルとかヴァレル・ワンのレースとか、大きなイベントがあったときにはプレイヤーはとっておきを披露しがちだ。


 なにせそういう場所は晴れ舞台だから。だからこそ今まで隠してた隠し玉ってやつを披露しようとする。でもそんな大きなイベントがあったあとでも、転送魔法のことは聞かない。


 ということは、きっとまだ使える人はいないんだろう。プレイヤーが使えないからって妖精が使えないってことはないとは思う。妖精という存在は特殊だろうし、プレイヤーが使えないスキルや魔法が使えたとしてもおかしくない。


 そもそもが妖精はなんか魔法に詠唱を必要としてないっぽいし。でもそれだけ転送魔法ってやつは貴重で難しいってことだと思う。だからこそ、一般的に考えると、転送されたってよりも、なんか幻覚なんでは? って思ったほうが合理的というか……


(ちっちっち、幻覚じゃないよ。ほっぺでもつねってみたら?)


「いたたた! ちょっともっと優しく……というか自分のでやってよ」


 すぐに私の頬をメカブちゃんがつねってきた。その迷いのなさと言ったら光のごとく早かったよ。でもどうやら幻覚ではないらしい。ということは本当に転送されてドラゴンがいる洞窟? に飛ばされたらしい。とんでもないな。


(それじゃあ、遊びのルールを教えるよ。二人にはぁ! ババン! ――なんとそこで眠ってるドラゴンが守ってるお宝を一つ、盗んできてもらいます!! ドンドンパフパフ!!)


 なんかとんでもない事を言いだした。私はジッと目を細めて眠ってるドラゴンを見る。勿論表示される危険度表示は真っ赤だった。うん、あれは起こしちゃ終わりだね。命かけてるよねこの遊び。

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