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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1995/2709

1995 前に進む為のXの問い編 368

「来ないわね」


「だろうね」


 やっぱりだけど、カレーでは妖精はよって来なかった。実際妖精がカレーを食べてる場面って想像できない。いやできるけど……似合うかと言われればそうじゃないっていうか……


「お菓子とかは? 私が前にあった妖精はお菓子とか好きだったよ」


「もちろんあるよ。でもお菓子ってそんなに匂いを振り撒くわけじゃないじゃん。届く?」


「それはわかんないけど、好みの物の方がいいでしょ」


 取り敢えずカレーの匂いを充満させてる原因はインベントリに収納してもらって……新たにメカブちゃんはケーキを取り出した。なんとホールである。カレーの時も思ったけど、メカブちゃんのインベントリには食べ物以外も入ってるよね?


 まさかだけど、食べ物だけしか入ってないとか言わないよね? まあ流石にそれはないだろう。そう思いたい。なにせ冒険に出るんだから、ちゃんと回復薬とかさ……持ってきてるはず。いや、持ってくるというか、普通は常備してる。そんな毎回冒険するたびに補充するとか面倒だしね。だからこそ多めにインベントリに常備して少なくなったら買い足す……というのが普通だ。けど……


(メカブちゃん全然冒険しないからな……)


 そうなんだよね。メカブちゃんがダンジョンとか……いやそもそもフィールドに出て何かやってるのなんて見た事ない。そして今回も別に準備時間なんてのは取らなかった。さっさとメカブちゃんが動き出したから、さも当然のようにゲートを潜り手近な村まできて、そこからはヴァレル・ワンの出番だった。


 要は一回も商店とかに立ち寄ってない。私も昨日の今日だったし、まだまだ補充するような量でもなかったから何も言わなかったけど……考えてみたら、メカブちゃんが冒険の準備するための時間が必要だった思う。


 まあ今更だね。実際もしもモンスターにやられたとしても、ちょっとしたデメリットがあるだけだ。熟練度が減ったり、インベントリのものがその場に落ちたりね。でも装備は落ちないし、大切なものは普段は持ち歩かない。だから最悪やられたとしても問題はない。


「あっ、何か近寄ってきてるの感じる。鑑定!」


 私がもやもやとしてるとメカブちゃんが鑑定を発動した。するとポンっと妖精の姿が見えた。前に見た子とどうやら違うね。今回の子は赤い髪のポニテの子だ。この子も可愛い。てか妖精でブサイクっているんだろうか? いないような気がする。


「よし捕まえた!」


「きゃあああああああああ!?」


 なんと私が妖精を見てほのぼのしてるとケーキに寄ってきた妖精を両手で鷲掴みにするメカブちゃん。ちょっと何やってるのよ!? もう! いちいち突っ込ませないでよ!! 私そんなキャラじゃないし!!

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