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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1991/2701

1991 前に進む為のXの問い編 364

「おーいメカブどこいくんだ!!」


「どこいくんだ!!」


 なんかメカブちゃん連れ出そうとしたら孤児院の子たちが寄ってきた。こうやってみるとちゃんと慕われてる……慕われてる? なんかぽかぽか打たれてるけど……しかもメカブちゃんのところに来るのはヤンチャな子ばかりである。


「ちょ、痛いでしょ! ボッコボコにするわよ!」


「わーへへーんやってみろー」


「やってみろー」


 なんかすぐにわいやわいやとし出した。実際男の子達はなんだかんだ言ってメカブちゃんが外に行くのを止めたいのかもしれない。自分達と遊んでほしいから、ああやってちょっかいをだしてるんだろう。


「ふっ、私を舐めるんじゃないわよ?」


 そう言ってメカブちゃんは小さな杖を取り出した。大体このLROの後衛の人たちはそこそこでっかい杖を使ったりしてる。コンパクトなのもあるけど、別段、持ち運びに手間がかかるわけでもないからだろうか? それかその武器にしかない特性とかもあるかもしれない。スキルは熟練度をマックスにすると身になるが、その武器についてる特殊な特性って奴は抜き取るってことはできない。


 まあある手段を使えば、その特性を自分のお気に入りの武器に付け替えるってことができるみたいだけど、かなり大変らしい。まあそれが簡単にできたら、やりがいってものがね。


 メカブちゃんが取り出したのは白い木で作られてるみたいな杖だ。長さは15センチくらいだろうか? そして柄のところにくるくると滑り止めが巻かれてる以外は何の装飾もない、なんか安っぽそうな杖だ。


 まるでどっかの●リー・●ッターさんみたいな……そんな杖だ。それをメカブちゃんはわずかに振るう。すると光のエフェクトが出てきて、なんか子供達の周りで弾けてる。


「あはははは! やめろよー」


「くすぐったいよーー!!」


 なんか楽しそうだね。なにその何の役にもたちそうもない……は言い過ぎか。実際、なんかうまく子供達を笑わせてるし。子供をあやすのには役に立ってるそれは一体? てか今、メカブちゃんは詠唱してないような? このゲームの魔法発動には詠唱が必要なはず。無詠唱はできなかったような? あのシルクちゃんですら、短縮詠唱だよ? それなのに……と思うのは失礼かもしれないが、メカブちゃんが? って思うよね。


「それって?」


「ああ、おもちゃよ。一つの魔法だけが予め込められてるのよ。それが回数制限で使えるの」


「そんなのどこに売ってるの?」


 きっと道具として売ってる札と同じような感じなんだろう。でもこんなの観た事ないが?


「売ってないよ。まあ絶対ないとは言えないけど、これは私が作ったからね」


「はい?」


「私が作った」


 なんかサラッと信じられないことを言ってきた。私は当然、「またまたー」と信じてない体で返すよ。

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