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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1979/2746

1979 前に進むためのXの問い編 352

「あれ?」


「どうしたの?」


「えっと今……」


 何かが視界の端で動いたような……そんな気がした。てか実はこの森に入ってからずっと視線は感じてた。でも私はそれを無視してた。だって私はその……かなり自分が容姿的に優れてるってことを自覚してる。だから視線を感じない時なんてない。だから意図的に視線を無視するってことができるようになってしまった。


 だってわざわざ視線に悩まされてたらリアルの方では私はずっと挙動不審になるだろう。どこからだって視線を感じるし。それにリアルでは私は車椅子だしね。それだけでも視線を集めるのに、車椅子を使ってるのが私のような美少女となれば、二度見くらいは普通にある。


 だから視線を感じるは良くあるから気にしてなかったんだけど……それが人じゃなく、別の存在となれば何かあるのかな? て思うじゃん。そしてここは妖精の森だ。まあ森からちょっと岩場に来てるが、でもここはまだ森だ。ちょっと岩が散乱してる所だってあるだろう。


 森だって開けた場所があるように、それが岩場だったってだけだ。そして私は見た。今さっき、視界のはしで動く光を。そしてそれは……この岩場、いやクリスタル場のクリスタルへと入っていった。まさかだけど……私達は今は戦闘にひと段落をつけて休憩中だ。


 他の人たちも新たなスキルを武器から自身の中へと得たようだからね。スキルを得たらそれをどう、自身の闘い方に組み込むかってのを考えたりするものだからね。もちろんそんな簡単にいい感じになる事はないけど、でも温めてたやり方を試したり、試行錯誤のために、スキルツリーを見ながら、この組み合わせは使えるかも……もしかしたらこれとこれなら……とか考える時が楽しかったりする。


 今はそれぞれでそういうの考えたり、意見交換したり、ちょっとした世間話をしたり……そんな時間だ。私はさっき見たことを伝えてみた。


「それは確かに妖精かもね。私は見たことないけど、セツリちゃんならありえるかもね」


「え? どうしてですか?」


「だってセツリちゃんってその……こう言っちゃなんだけど、このゲームにとっては特別っていうか関係者でしょ? 何か特別なことがあってもおかしくないかなって」


「そうであってほしいですけど…… 」


「あれ? 自覚ない?」


 このパーティーで唯一の女性である彼女は私がガックリしたことに驚いてる。私だって何か特別な力が私にはあるのかな? ってちょっと期待してた時期はある。なにせ私はこのLROを作った、兄の妹である。何かシステムが優遇してるってことがあってもおかしくはないだろうって私だって当然思った。


 でも私はそこらのプレイヤーとなんら変わらない。寧ろ、容姿が変更できないからある意味で縛りがついてるくらいだ。それに自分を特別と思えないのは、私よりも色々となんか優遇? なのかはわかんないが、確実に特別な奴がいるからだ。


「私はスオウほどにいろんなイベントに恵まれてないですからね」


「まあ確かに彼はなかなかに波瀾万丈やってるわね」


 スオウもこのLROでは有名だ。だからその名前を出せば納得してくれた。大体の大きなイベントではスオウの名前を聞かないことなんてないからね。そのイベントの遭遇率を私にも回して欲しいよ!!

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