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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1977/2708

1977 前に進むためのXの問い編 350

「なんだか今日は敵が多いな」


 そんなことをパーティーを組んでる斥候担当の人が言った。彼は一人でこのクリスタルの森を駆け抜けて孤立してるモンスターを私たちが待ち受けてるところまで引っ張ってきてくれてるのだ。


 闇雲に歩くと向こうからエンカウントされるリスクが増えるし、他のパーティーの邪魔になったりするかもしれない。だからこういうゲームではパーティーはある程度場所を決めて、そこにモンスターを誘導して叩くようにするのだ。そしてそれで重要なのが斥候を担当する人だ。


 なにせ効率を求めるのなら、戦闘の波を途切れさせないようにしないといけない。それには戦闘の進捗状況を見て、大丈夫と判断して、さっと戦闘から抜けて、次の獲物を確保し、残った私たちが倒した直後に再び次のモンスターを持ってくるっていう技術が必要だ。


 そして今回当たった野良の斥候をしてる人はとてもそれが優秀だ。本当ならパーティーの中でもそれをやるのはイヤイヤなことが多い。誰がやるか、率先してやってくれる人がいないと後衛を除いた人たちでじゃんけんとかして決めるよね。


 でも今回は私が合流した時からこの人がやってた。そんなふうに率先してやってくるれると本当に助かるよね。私も野良のパーティーで何回かやったことがある。基本、私はこの容姿を活用して「あんまり得意じゃなくてー」とか言えば回避することができるけど、時には女ってことが通用しないこともある。


 それも可愛い女の子って部分を強調しても、実際はLROには可愛い子なんてのはまあいっぱいいるからね。だから耐性がある人もいるんだろう。それに女の子には当然だけどあんまりブってるのは通用しないからね。


 経験としてやった時は、本当に大変だった。特にこのクリスタルの森のモンスターはそれこそクリスタルの色で属性を判断しないといけない。見た目同じでクリスタルの色でこのパーティーならこの属性が倒しやすいだろうからって判断をして連れてきてると思われる。


 普通の狩場なら、とりあえず特定のモンスターだけに狙いを定めて、一応強さのばらつきって奴はあるから、名前の横に表示されてる色を気にかけてさえ入ればそこまで間違えることなんかない。


 あとはちゃんとフィールドの地形を覚えて、自分達の拠点としてる場所への道筋とかそこら辺を迷わないようにするとかして引っ張っていく技術も必要だ。遠距離攻撃がない敵ならまだ楽だけど、普通に魔法とかを撃ってくる敵だと、もちろんだけど、当たらないように避けながら引っ張らないといけない。


 聞いてるよりもやってみるとこれは難しい。それにこうやって戦闘が途切れないように次から次へとタイミングを見計らって連れてくるってのも大変だ。なにせタイミングもそうだけど、事前に目をつけとかないと……それこそここではクリスタルの色で属性も違うし、次の獲物に目星を付けとくのも大変。なにせモンスターだって動いてるしね。


 それなのにここまでテンポ良く狩りを続けられるって事はそれだけ引っ張ってくる人が優秀と言うことだ。


スキル『パワースマッシュ』を取得しました。


 そんな言葉が頭に響く。効率よく熟練度を稼げたから、思ったよりも早くスキルを身につけることができた。やっぱりいいパーティーに当たるととても楽しい。けど流石にそろそろ抜ける時間かもしれない。

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