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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1974/2716

1974 前に進むためのXの問い編 347

クリスタルの森にはクリスタル鉱石もそうだけど、不思議と精霊……はLROでは特定の場所にしかいないからちょっと違うわけだけど、精霊の前段階? そう妖精だ。このクリスタルの森には妖精がいると言われてる。実際見たっていうプレイヤーも結構いたりするらしい。


「それでですね。妖精の後について行くととある場所に行けるって言われてるんだ」


「そうそう、それがどこかわかるセツリちゃん?」


「えっと……不思議の国とか」


 ウサギじゃないが、妖精を追いかけて行くとなんかたどり着けそうじゃない? そう思ったから私はパーティーメンバーの雑談にそう答えたよ。別に私たちはその妖精を探しにきた訳じゃない。もっと単純だ。私がクエストに必要なアイテムがここのモンスターが落とすものだったから、ちょうどよくここでスキルの熟練度を上げてるというこの人たちのパーティーに加えてもらったのだ。


 でもどうやらこの人たちは別にチームって訳じゃなく、それぞれ野良の人たちらしい。まあ実際そうだよね。大きなチームでもない限り、そんないつもパーティーの都合がつく訳じゃない。かく言う私だって一応チームには入ってるが、そんなにみんなでパーティーを組んで狩りに出かけるってことはない。いや、それこそLRO を始めたて……いやそれじゃおかしいか。何せ私はこの世界にはかなり古参というか、このゲームのサービスが始まる前から私はこの世界にいる。


 だからLROを始めて……というとその当時になってしまうかも知れない。だから厳密にいうと、私がスオウに助けられてその後ゴタゴタが収まって再びこの世界にこれるようになってから…… だね。


 すぐになんかメカブちゃんがチームを立ち上げた。なんか変なところでアグレッシブというか……だからリアルでも知り合いが集ってるあのチームは居心地がいいわけだけど、何せリーダーがあれだからね。ほぼ結成しただけで活動なんてしてない。私はもっとこの世界を堪能したいのにね。


 だからこうやって一人で……


(なんで一人でやってるんだろう)


 ふとそう思うよね。別にパーティーの人数にならなくても、実際メカブちゃんの作ったチームにいる人たちはこのLROでも名の知れた人ばかりだ。まあオウラさんは違うけど……てもあの人は有名人じゃなくても猛者ではある。だから私に付き合ってくれてもいいんだけど……オウラさんは忙しいそうだからね。


 孤児院の子達のために色々としてるしね。それにテッケンさんとシルクちゃんはほぼ二人で行動してて、なんかあの中には入りづらいというか……絶対に恋人同士では? と疑ってるんだけど、そういう話は聞かない。


 二人は優しいから言ったら付き合ってくれそうだけど、二人とも結構なの知れ人たちなんだよね。結局私の初心者くらいのクエストに付き合わせるのはどうかってことになってしまう。ならスオウ? そもそもスオウはチームメンバーだけどそうじゃないっていうか……てかスオウは周りが騒がしすぎて常に何かに巻き込まれてるから誘うタイミングがない。


 なんなのスオウは? イベントを誘い込む体質としか思えない。てかLROがスオウにそういう何かを供給してるんでは? って感じはある。まあだから私はどこの誰かも知れない一夜限りのパーティーとかを組んでLROを進めてるのだ。


 でもこれもオンラインゲームの醍醐味だとは思う。いつも同じメンバーもいいけど、こうやって道中で出会った人たちとワイワイしながら進めて行くっても楽しさのはずだ。


「惜しいですね。でも不思議の国……で大体合ってるのかも?」


「そうだな。何せ妖精を追いかけることができたら妖精の国に行けるって言われてるからな」


 そう言って答えを教えてくれるパーティーメンバーの皆さん。それは確かに、もうほぼ正解と言っていいよね。

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