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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1969/2710

1969 前に進むためのXの問い編 342

「なに……」


「なんなんだよお前……」


 なんか小学生たちが半泣き状態になってしまった。一体何が起きたのか……まあ簡単に言うと、奴らの全てを僕が見切ってしまっただけだ。いや僕だけじゃなく日鞠もそうだと思う。そもそもが日鞠はこの小学生たちを知ってたみたいだし、そもそもが見切ってた節がある。


 まあけど機嫌を取るためなのか、日鞠はやるはずのないミスをやってる。日鞠がミスするなんて少し付きあいがあるやつなら、ありえないってわかる。だから日鞠は多分調整してる。そして小学生たちのヘイトすべて僕に集まってるっていうね。


 そこら辺、こいつ上手いんだよね。僕はあれから失敗せずに小学生からポイントを奪いまくりだ。こっちが与えるポイントはだいたい日鞠が打つターンで起こる。だから小学生たちも日鞠を狙ってる。これはもう僕には負けたとおもってるよね。


 それも仕方ないとは思う。向こうは既にその本気を出してる。全国区の卓球選手の本気である。小学生だとしても、その素早いラリーにそこらの素人がついてこれるわけはない。普通は。多分本当ならボールを捉え続けることも出来ないと思う。


 でも僕にはこの目があるからね。普通に捉えられる。寧ろどういうふうに打つのか、どこに打つのか、そしてボールの軌道まで見える。これで対応できないほどに運動音痴では僕はない。


「どりゃ!!」


 僕が打ったボールがめっちゃ曲がる。台にぶつかって回転が活用される。今やどういう風な回転を掛けたら反対に動くのか、それとも加速するのか、とか色々ともう把握してる。だからそれを使いこなせるようになってるよ。回転は予め見えてたらどういうふうに動くのかもわかるし、今や 僕を小学生たちが抜くのは不可能に近い。


 ボールが2つに見えるとか、ボールが消える――とかしないとね。そんな必殺技を出せるわけ無いと思うけどね。だってそんなの出来たらもう漫画じゃん。流石に同年代となるともっと球速とかも早くなるだろうから、僕が相手になるのかは分かんないが、少なくとも小学生相手には全国区の選手でも僕は戦えるようだ。


「二人共、スオウはとっても目がいいんですよ」


「そんなんで……」


「いくら目が良くても、こんなの……おがじい!!」


 あっ一人が泣いちゃったよ。てか日鞠はなんでバラすんだよ。このまま勝っていい運動したなぁ……でいいのに。


「二人はそれでいいの? ここで泣いてたら、全国で優勝なんて出来ないよ。強い人を求めてたんだよね? そう言ってたって聴いたよ?」


「うぐ……」


「それは……」


 なにやら日鞠はこの二人の事、色々と知ってそうだ。どうやらここに来たのは偶然とかじゃないみたいだね。僕をぶつけてどうしたいのか知らないが……僕は勝利の美酒を求めるだけだ。

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