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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1968/2703

1968 前に進むためのXの問い編 341

再び小学生の一人が例のボールを打ってきた。今度はちゃんとこっち側でバウンドするのを待つよ。さっきのルール無視の僕の反撃でニヤニヤとしてる小学生二人。きっと打ち返せる……なんて思ってないんだろう。でも次の瞬間、二人の間をピンポン玉が走っていった。


「「へ?」」


 二人の小学生はぽかんとしてる。てか全然反応できてなかった。まあそれもそうだろう。だって完全に油断してたからな。


「ちょっとミスったか……」


 僕はそう言ってさっき打った感覚を確かめるように素振りをするよ。ミンミンとうるさいセミの声よりも意図的に大きい声をだしてこっちを馬鹿にすることでなんとか今の現実を受け入れようとしない小学生たち。


「いやいや、入ってないし」


「そうそう。わかってるぅ? これで俺たち2点リードだよぅ」


「はいはい。ちゃんと構えろよ」


 僕はそう言ってこっちからサーブを今度はするよ。しかも……だ。そのサーブのやり方を見て、小学生たちは驚愕するよ。


「おい……まさか……」


「いやいやそんな見様見真似なだけだろ」


 そんな事をいう小学生たちだが、やり方はここまでで散々学んだ。奴らは知らない。僕の目がめっちゃいいってことにね。僕は彼らがやってたように高くボールを投げ上げた。そして落ちてくる所で、彼らのフォームを真似して、そしてどういうふうに回転を掛けてたかだってちゃんと分かってる。


 勿論、頭でわかってるのと実際にやるのとはかなり違うだろう。そんなのは当たり前だ。だから小学生たちが僕のやろうとしてることを見て、見様見真似で出来るわけない……というのはそのとおりだ。けど……あれってそんなに難しいものか? 僕にはLROで培った人間離れした動きの経験がある。自分の体を体が思ってる以上に使う力だ。実際、リアルでLROの様に動ける訳なんてない。あれはシステムが補助であって、そしてゲームの中だから出来る動きだ。


 でも経験があるのとないのとではそれもまた違うってことだ。僕はただ生きてるだけでは培えない、命をかけた戦闘で体の動かし方って奴を培ってる。だからこそ、普通よりも上手く、そして上手に体を使えるって自負がある。


 そんな僕だからこそ、この目とその経験が生きれば、他人の動きを寸分違わず再現する――なんてのは難しくない。


カン!!


 と音が鳴り響く。一回こちらの台に跳ねて、向こう側の陣地へと向かうボール。そして上手く向こうの陣地でバウントしたそれは、軌道を変えて外へと行こうとしてる。でもそこは全国区の卓球少年だ。ちゃんと反応してる。でも慌ててるのに違いはない。


「こんの!」


 そう言って打ち返してくる小学生。完全再現したはずだが、打ち返された。それを打ち返す日鞠。それからラリーが続く。


(けどそっか……ああいう風に打ち返すんだな)


 完全再現されたはずの奴らの必殺のボールを奴らが打ち返した。それを僕は見た。それなら、それも再現すれば次はちゃんと打ち返せるって事だ。日鞠? 日鞠はただ打ち返すだけなら最初からやってる。てかあいつ一度もミスしてないし。


 だいたい点数を取ってるのは僕だが、パートナーがミスしないってのはダブルスではとても重要な事だろう。だからこそ僕たちはまだ負けてないんだろうしな。まだまだこの勝負、負ける気はない。

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