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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1963/2701

1963 前に進むためのXの問い編 336

昼食も取って、さてこれからどうするのか? そろそろちょっと僕もデートに自分の意見でも……と思わなくもないんだけど、バスを使ってきただけに僕のテリトリーからはこの土地は


外れてて何が有るのかとちょっと……いやさ、一駅二駅離れるだけでも、もう何があるか分かんなくなるものじゃん。バスは実際そんな長くのってなかったら近所を廻ったりしてるだけかもしれないが、今回はちょっと離れたからね。歩いていくのは怠いし、電車では行きづらいというか……そんなちょっとした郊外って程でもないが、まあなんかそんな感じの場所だからね。


 実際都会に住んでたら、必要なものって近所ですべて揃うんだよね。有名な池袋とか新宿とか、渋谷とか……そんな場所にいかなくたって、そこらになんでもあったりする。だから近所で完結できるし、しかも今はネット通販も充実してる。無いものはネットで頼めばいいからね。


 だから他の街のことなんてわかんない。一応グーグルさんが心強い味方としているが……でもグーグルさんは誰の手元にも居るからね。浮気者なのだ。それに下手したらグーグルさんよりも知識がこいつはあるかもしれない。


(いや、流石にそれはないか)


 日鞠がいくら優秀だと言っても、天才だと言っても、グーグルさんの知識はそれこそ世界の人達が日夜書き込んだりアップしたりしてる情報である。いうなれば人類が絶えず更新してる知識の宝庫なんだ。


 それに一人で対抗できるわけがない。まあなんか出来そう……とも思えてしまうのが日鞠の凄さではあるけどね。


「スオウ、ちょっと体動かしたくない?」


「暑いのはイヤだぞ」


 なんでこんな炎天下の中でそんな提案が出てくるのか謎だ。普通デートなら、綺麗な自分を維持したいとか思わない? 女の子ならそうだと思う。普通の女の子ならね。でもまあ日鞠はそこらの女子ではないからな。


 それから僕たちはちょっと歩いた。なるほど……外じゃなくても体を動かせる場所……ね。なんか地域の卓球場? みたいなところに来た。子供やお年寄りが集まる場所なのか、それとも夏休みだからなのか、台が埋まるくらいには人が居た。


「卓球ってもう廃れたのかと……」


 失礼かもしれないが、そんなメジャーじゃないじゃん。遊ぶときとかに「じゃあ卓球にいこう!」とかならないじゃん。まあけど二人で出来るし、お手軽……な部類には入るのかもしれない。


「ここなら涼しいし、ちょっとはいいよね?」


「そうだな。卓球くらいなら軽く出来るし」


「軽く……ね」


 そう言ってなにやら日鞠はテレビを見てるおじいさんに話しかけにいった。ただの近所の老人だと思ってたけど、どうやらここを管理してる人らしい。いやいや一見さんお断りにも程があるだろう。てかそもそもここは別になにかカウンターとかがあって受付があるわけでもない。地域に根ざし過ぎて、そこら辺が不要になってしまってる感じの場所らしい。


 台の使用もどうやら交渉みたいだしね。ここみたいなところでは「俺たちに勝ったら使わせてやるよ」的な事を言いそうな奴がいそうな……


「お姉さんが俺たちに勝ったら使わせてやるよ」


 ――なんか僕が妄想してた言葉とほぼ同じセリフが聞こえてきた。

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