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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1935/2746

1935 前に進むためのXの問い編 308

風帝武装……それは僕に万能感を与えてくれるスキルだ。これがあるだけで、安心感もあるよね。やっぱり風帝武装があると物理的に体が軽い。ここからが反撃の時。そう思って僕は狙いを定めるよ。


 そう思ってるとさっさと向こうが動いてきた。投げてきたのはボールだ。布で包まれたかのようなボール。でも別に鋭く投げてきたわけじゃない。ポーンって感じで放り投げてきた感じ。これってアレだろ? 調子乗ってこれを切ると中身がばらまかれる系のやつ。そしてその中身煙幕だったり、また別の状態異常を付与するやつだったりするんだ。僕はしってる。だから風で上手くその勢いを掴んで、逆に放り投げてやった。


 黒尽くめの奴等は別にソレに驚くこともなく普通に避けた。そして案の定、着弾した場所になにやら粉が撒かれたようだ。アレが何なのか……今の視界では分かんないが、自分の体の状態は徐々に戻りつつある。やっぱり常に重ねて掛けていかないと、この状態異常を維持することは出来ないみたいだ。


 コイツ等が素早く動きだしたのも、僕の体を蝕んでる状態異常が解除される前に決着をつけたい……という思いからだろう。今まではジリジリと削ることで、自身の安全とかを確保してたんだろうが、もうそんな事を言ってる場合ではなくなったということだ。


 それぞれ黒尽くめの奴等は武器を取り出す。こういう色々と揃えてる奴等って武器も揃えてるものだと思ってたけど、なんかそういうわけじゃないらしい。一人は小刀を取り出して、一人はモーニングスターみたいなを取り出した。一人はボウガン? 更に一人は大斧だった。最後のやつは見た目に似合わない派手なやつを出してきた。


 いちおう全部の武器が黒いって共通点がある。そこは揃えるんだ。


 まずは小刀を持ったやつが切りかかってくる。しかもその途中で分身をしてどっちか本物かわからないように……してるけど残念。コードを見てる状態の僕にはそういう幻覚系のスキルって効かないんだよね。


「ん? ――ってうわ!?」


 僕は小刀を避ける。いや正確に言うと、分身が持ってた小刀を避ける。分身と言う事を認識してたから、分身に気を取られずに本体に注視してたわけだけど、なんか本体の武器に違和感があった。というかコードがね……おかしかった。コードも見えるくらいにはどんどんと状態異常が軽くなってきてるということだろう


 そしてそれで違和感あったから、背後に回ってた分身の攻撃の方を受け止めてみたら……普通に物体としてあった。そして本体の方の武器は僕の体を素通りする。分身だけど、武器だけは本物ってやつね。


 確かに驚いたが、そんなのは初見でしか通用しないぞ。とりあえず僕は黒尽くめの分身を両断して消した。けどそのときにはなんか武器は本体の手に戻ってたらしい。動揺することなく、切りかかってくる。そして今度はちゃんとフラングランとぶつかり合う。


 色々と面白そうな事をやってるから、どうやってるか聴きたいがそんな暇はないか。なんかボウガンの矢に札がついたのが飛んできてる。ボウガンの矢に札を付けることで、色々な追加効果を付与してる――的なやつだろう。僕が風で遠距離武器の軌道をそらすことを想定してるとしたら、着弾したら発動するとかじゃないんだろう。着弾する前に爆発するのか、毒でも撒き散らすのか……そう思ってると風の障壁に振れた瞬間、なんか加速して突っ切ってきた。


「あぶな!?」


 予想外のことだったから、驚いたよ。なんとか避けたけどね。こいつら……もしかして僕が風帝武装の状態での想定もしてる? そんな気がしてきた。

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