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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1934/2701

1934 前に進むためのXの問い編 307

絵画に自身の風を触れさせて仕込んであった会長のコードを起動させる。今度は一体どんな仕掛けがあるのか、ちょっとわくわくしてた。なにせ最初のやつは障壁だった。これのおかけで一糸は報いることが出来たと思う。


 でもまだやれる。自分はまだやれる筈だ。だからこの会長が仕掛けてくれてたコードに期待する。風で触れた瞬間、その絵画から風が溢れてきたのかわかった。つまりは風を発生させるコードが仕込まれてた? いやコードだって無から何かを生み出してるわけじゃない。いや本当に深いところのコードはそれをやってるとおもう。なにせこの世界を生み出したのもコードではあると思うし。


 けど流石にそこまでの深い位置まではいじれないはずだ。ということは、この風はなにか。どうやって発生させたのか……それはきっとこの絵画だ。この絵画、油絵的な感じで、風景が描いてある。青いみどりとそして空……その空の印象……というか絵の雰囲気? そこに意味を見出してる。ここには一つの世界があって、それをコードで簡易的に再現してる。だからこそ、絵画から風が溢れてくる。


「今度はなんだ?」


 そんな声が聞こえる。多分この風のせいだろう。だってこの風、僅かに花の香がする。今までこの家ではしなかった匂いだ。だからこそ、彼等も困惑してるんだろう。なにせ僕は何もアイテムとか出してないから、いきなりこんな風と匂いがしてきた事に疑問をいだいたんだと思う。


「匂いとか、なかなかえげつない事をするわね。けど、私たちは対策万全だから意味ないわよ」


 そういう彼女。どうやら彼等はこの匂いが僕のスキルで発生させたなにか……だと思ってるらしい。僕のスキルではないが、実際そういう匂いに乗せて幻覚とか見せるスキルがあってもおかしくないから、彼等もそういうときの対策をしてるんだろう。僕は一回も使ったこと無いから、僕相手には必要なんて無いはずだが、それでも万が一を考えて用意してるあたり、用意周到だ。


 まあけど全然そんなことではないけどね。けど風はありがたい。なにせ僕のメイン属性は風である。絵画から溢れ出る風を捕まえて、僕は風帝武装を完成させる。状態異常中でも風帝武装にするくらい、今の僕なら朝飯前だ。なにせ何回風帝武装をやってきたと思ってるのか。これまでの経験が生きてるよ。


 そして……だ。風帝武装になったと言うことは……


「もう僕にそれは届かないぞ」


 遠距離系の攻撃は簡単に軌道をそらす事ができる。今まではならうすすぎて食らってた状態異常の針だってこれなら通ることはもう無い。まだ会長が仕込んだコードはあるが……風帝武装をしちゃったからにはもう必要ないかもしれないな。


 そんな余裕をこのときの僕は感じてた。

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