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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1933/2707

1933 前に進むためのXの問い編 306

このリビングにある僕が持ち込んだものは4つくらいだ。一つは飾られてる絵で、もう一つは小さな観葉植物。そして変な置物と花瓶が一つ。それらはマナを見る目になると、そこらの普通に存在してる物とかは、世界のコードに紛れてしまいがちと言うか、意識しないと、その一つ一つのコードってわかんないんだが……それら僕が持ち込んで会長が仕込んでたコードはわざわざ色を変えてくれてる。


 てかコードって色変えれたんだ。それを始めて知った。でも今の状態でこうなってくれてるのはとても助かる。だってそうじゃなかったら気付かなかったかもしれない。だって今は視界も悪いからな。


 そんな一つを注視するなんて出来ない。そんなヒマがないってのもあるし、そのまま今の視界ではコードを読むことが出来ないってのもある。僕は会長……というか日鞠のやつには絶対の信頼ってやつを置いてる。信者共のように崇め奉る……なんてことはしないが、あいつがわざわざ仕込んでたコードだ。何か今の状況で有意義なコードが仕込まれてると思う。


 僕は敵の攻撃をしのぎつつ、一番近かった観葉植物に近づくよ。ここで派手に飛ばされる演出とかできればよかったんだけど、奴等は近づいてこないし、基本投擲武器でしか攻撃してこないから、下手に吹っ飛ぶ演出もできないからジリジリ追い詰められてる体で壁際に近づくしかない。そしてとりあえず近くに来たときに自身の風で触れる。


 自分の風は掴んだ周囲の風よりも、自分なのだ。何を言ってるのかと思うかもしれないが、自分自身が出せる僅かな風は要はシステム的には自分の延長なんだよね。だから自分が何も動作をしなくても、コードへと干渉できる手の代わりになる。つまりは第三の手のようなものだ。


 それによって観葉植物に触れて、僕はコードを発動させる。一体何が起きるのか……と思ったら、僕の周囲に障壁が展開されたみたいだ。その御蔭で、今まで防げなかった状態異常を付与する針や、奴等の投擲武器が防げる。


「なに!?」「いきなり障壁を展開しただと?」


 と敵さんが驚いてる。けどそんな動揺を鎮めるように後ろに控えてる彼女は言うよ。


「落ち着きなさい。障壁ならそんなに耐久度はないわ。攻撃を当て続ければすぐに壊れる。僅かな時間稼ぎにしかならない」


 確かにそのとおりだ。けど、突出した攻撃力……というかある程度の強攻撃もないコイツラの攻撃なら大抵今のこの障壁で防げるってことが大きい。今まで消極的な行動しか取れなかったが、ここで僕は障壁があるおかけで大胆に行動ができる。体にはまだガタが来てるが……それでもこの狭さなら、一気に距離を縮めることが可能だ。


 僕は黒尽くめの一人に一瞬で詰め寄ってフラングランで切る。けど、その時、ボカンという音ともに、なんか木の幹にすり替わった。これって……「身代わりの術』っていうスキルだったと思う。絶対回避のスキルなんだよね。けどそんなに連続では使えなかったはず。でもアイツ等全員同じ見た目してるからね。さっきのやつがどいつかよくわかんない。


 いや、何時もの視界が戻ってれば、幾ら黒尽くめだといっても僕にはわかる。だって本来のこの目なら、身長やら癖やらそれに服とかの僅かな劣化具合とかまで判断できる。今はできないけど。さっきので一人落とせなかったのは辛いな、落ち込むことなく、続けざまにもう一人に迫ったが、今度はうまくガードされたし……コイツ等やっぱり単純に強いというか、うまいというか……勿論いつもの僕の動きではないにしても、コイツラは手強い。それを改めて認識した方がいい。けど……壁にかかってる絵画のところまできた。


 これでもう一つの会長のコードが発動できる。

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