表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1932/2701

1932 前に進むためのXの問い編 305

意表……か。一体どんな事をしたら奴等が対応できなくて慌てふためくのか……実際この黒尽くめの集団はそこら辺、上手く警戒してると思う。僕が祝福とかいうコードに介入できるスキルを持ってるってのはある程度は知られてるからだろう。


 僕と会長しか持ってないスキルだが、聴いただけでチートだと思えるようなスキルである。警戒しないわけはない。実際僕の機動力と目を奴等は封じた。それは僕の専売特許になってる力だ。それを防だなら後は祝福だろう。後は祝福だけを警戒したら僕のことなんか怖くないときっと思ってる。


 でも一番未知数なのが祝福だ。なにせそれを得ないと、見えない景色というものがある。このコードの世界もそうだ。本当にめっちゃチートな力なのだとしたら……考えられるここで大逆転する手段はいくつかある。まずは一瞬で状態異常を治す……というもの。


 本来なら状態異常はそれに対応した薬を使うか、魔法を使ってもらうか、それか自然回復に任せるか……だ。今現在、常に補充されてるせいで自然回復は望めない。いやもしかしたら連続で同じ状態異常になると、その状態異常に対する耐性ができてそれの時間が短くなる――というのは聴いたことがある。実際本当なのかどうなのかは分かんない。


 それなら少しでもこの追加される針を避けることが出来たら、もしかしたらすぐにでもこの体の異常は消える可能性はある。なんてたってかなりの状態異常が追加されてるはずだからだ。でも奴等の連携と、そして針の数的に避けるのは難しい。それこそここが外なら……針くらいなら雑に風を掴んで周囲に纏うくらいでどうにかなったと思う。


 けど自分自身が発生できる風ではそれもちょっとむずかしい。


(どうする……どうすれば……)


 ハッキリ言って、今の状態じゃ細かくコードをいじるなんてのは無理だ。だからなにかに干渉して変化させるっていう難易度が高い事はできそうにない。つまりは針に直接干渉することも、奴等の攻撃をどうにかすることも……今の僕の状態では上手く出来ないということだ。奴等はあそこまで僕の祝福を警戒する必要なんてない。


 今の僕ならもっと近づいて全員で切り刻めはそれだけでもやられると思う。今も戦闘が続いてるのは奴等が慎重派なおかげだ。祝福は通常の状態でも使ってたら頭が焼けるように痛くなるような代物だ。だから今の状態でできることなんて……一体何があるだろうか? 


(あれは……)


 祝福で観てると、なにやら主張する何かが家のなかに見える。あれがなんなのか……すぐに分かった。それは僕が自然に持ち込んだ小物やら、なんやらだ。ちょっと気になったものがあったから……という理由でそれこそ花とか、小物やらを持ってきてた。勿論それはあんまり怪しまれないように、本当にたまに……って感じだった。だからあんまりないが、それは実は会長から頼まれて持ってきてた物だ。なにせ僕は潜入調査してるわけだからね。


 つまりこれは……


(あいつが仕込んでた仕掛け……しかも祝福がないと気付かないようになってる)


 つまりは僕のための仕掛け。あいつはこんな状況をきっとわかってたんだろう。わかってたというよりも用心だったのかもしれない。けどそれが大切だとわかる。本当に大したやつだよ。ありがたく使わせてもらおう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ