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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1931/2701

1931 前に進むためのXの問い編 304

(倒す……とは思ったものの)


 さてどうしようか? というのが素直な感想である。だって奴等は強い。単純にこっちの能力が落ちてるのもあるけど、その攻撃方法が厄介極まりない。奴等はそんなに攻撃力自体が強いって訳じゃない。


 なんかチマチマとした攻撃を繰り返してる。基本的な武器は投擲武器のようだしね。左右に刃がついた手のひらサイズの手裏剣? って言って良いのか、まあ手裏剣が一番しっくり来る言い方なんだけど、なんか空中で軌道変えるんだよね。しかも……だ。落ちたそれら、勝手に浮いて僕へと向かってくる。


 これはアレかな? 高性能な手裏剣かな? しかもそんな手裏剣に紛らせて、細い針も投げてくる。例の状態異常を付与する針だ。これに刺さると状態異常が続く。けどさ……


(これだけ頻繁に打ち込んでくるってことは、もしかしてこの状態異常の持続時間は短いのか?)


 そんな推測が成り立つ。普通は一回状態異常を入れられたら、しばらくはそれが維持されるからここがチャンスだとばかりに威力の高い攻撃とかをするものだろう。てか状態異常を入れるのはそういうきっかけにするためとかあると思う。


 なにせ今の僕は手足がしびれて、更には視界もボケてる。こんな絶好の機会に自身の最大威力の攻撃を叩き込まない理由があるだろうか? いやない! って思うけど、彼等は慎重だ。ある意味でそれがこっちからしたら嫌なんだけどね。


 淡々と自身の仕事をやってるからこそ、ここまで追い詰められてるってのはある。なにせやっぱりおおきな威力の技というのは、それだけ派手だし、隙きもある。でもやっぱりそう言うので決めたいと思うのが人の性だ。だってかっこいいもん。ゲームなんだし、かっこいい感じて勝ちたいとか普通は誰もが思うだろう。


 けど彼等は違うらしい。やっぱり裏の人たちはそういうのよりも、確実な勝利をとってるみたいだ。危ないことにかけるよりも確実な勝利……それが一番だということだろう。今、僕をはめられてるんだから、このままハメ続けて倒す……それが一番確実だと判断されてる。


 彼等は絶対に無理をしない。僕が近づこうとすると対象になってる奴は引くし、他のやつが背後とか横から攻めてくる。


(こうなったら狙いは……)


 一番奥で突っ立てるあいつ。僕たちの仲間のふりをしてたあの女……いや僕も仲間のふりをしてただけだから、彼女を攻められるかと言われればそうじゃない。けど狙い目的にはあそこのような……でも彼女の実力をわかってないからな。彼女のスキル構成とか全くもって謎だ。普通はチームとかに居ると、連携のためとかにある程度仲間のスキル構成って把握するものだと思う。


 まともにチームに入ったこと無い僕でもそのくらいはわかる。ローゼのところでも基本ソロだったけどさ、組むときにはちゃんとそこら辺聴いてたから。でも彼女の場合はそんな事やってなかった。


 実際あの余裕さは絶対に何かカウンター的なスキルがある気がする。わざわざ隙きを見せてるのも自分を襲わせるためって気がする。


(なにかアイツ等の意表を突くようななにかが必要だな)


 ここから逆転するためには、そういうのが必要だと思う。まあけど、そんな事がポンポンとできたら苦労なんてしないんだけどね。

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