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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1925/2701

1925 前に進むためのXの問い編 298

「アギトのやつ、一体どういう理屈でアレだけの推力を……ん?」


 波にのるのに神経を使ってるわけだけど、前は普通に見えるわけで、それで見てるとなんか気づいた。あいつのエンジン、既に停止してない? あいつ派手なエフェクトでごまかしてるが、もう炎の推進力で進んでるんでは? あれはいいのかなんなのか……でも認められない……とは限らない。そもそもゴールの条件とかそんなめっちゃ厳密だったかといえば……うーんだし。


 ちゃんとチェックポイントを通ってるのは大前提だ。でもゴールを認めれられる条件ってあとなんだ? ヴァレル・ワンでゴール地点を通過することではあったと思う。でもどういう状態のヴァレル・ワンなのかは別に書いてなかったかも。


 勢いで走って、それで途中でエンジンが停まってたとしても、一応ヴァレル・ワンでゴールしたとは言えるしね。


「やっぱり抜くしか無いか」


 それに僕がゴールしてもブーイングが激しそうだが、アギトや三位一体の奴等ならそれこそオーディエンスが盛り上がるだろうから、運営側であるテア・レス・テレスも「まあいっか」となる可能性もある。なにせ第一回でお祭り感が強い大会だ。伝統とか格式なんてものはまだないし、これから積み上げていくだろうから、そこまで片意地張ってるわけでもないと思う。


 そして僕が二人と接戦の末どっちかわからない……程度のゴールしたら、今は僕へのヘイトがかなり高まってるからね。それこそオーディエンスから批判が続出……とかになると優勝がどうなるかもわかんない。だから僕は誰が見ても僕が一位だとわかるゴールをする必要がある。


 アギトのせいでかなり複雑になってるエネルギーの波。それを乗り越えるたびに速くなってる。強い波、強い波に乗り換えて、僕はなんかこの光の外のいた。なんか知らんがそんなことになってる。まさになんかサーファーの気分だ。極太のエネルギーの上だからそこそこ高い。


「なんか不思議な気分だ」


 そんなことを僕は思ってた。見極めようとすればするほどに頭が痛くなってくるのがコードを読むって行為なんだけど……今は違う。いや、ここまで来るとそんな気を使わくてもいいか。ここまで来るまでの過程に変化は起きてた。


 なんか勝手に削ぎ落とされていって、コードが教えてくれる……みたいな。そんな感覚というか直感? で途中から流れを僕は読んでた気がする。上手く外に出てエネルギーの波に乗れたわけだけど、なんか更に攻撃が襲ってくる。それこそ用意されてたガトリングガンだ。


 けどソレは気にない。既にゴールは目と鼻の先。後はこの波を利用して一気に飛ぶつもりだ。既にここまでの道筋で嵐天武装は使い切った。僕は再び風をあつめて風帝武装を作ろうとしてる。そこにこの極大のエネルギー波のエネルギーを取り込む。それにアギトがやってたことをちょっと参考にしてみよう。


 それはエンジンにエネルギーを直接送るってやつだ。それによって通常より高出力を瞬間的に出せるはず。


 黄緑色の風と、そして波としてのってたエネルギーが僕のヴァレル・ワンのエンジンに吸い込まれていく。その瞬間、自分の体が背もたれに押し込まれる感覚。いや、押しつぶされそうな感覚がある。アギトも既にエネルギー波をぬけてゴールに向かってる。けど、それを抜いて僕はゴールを切った。


 そして直後、なんかボガーンと言う音。花火でも打ち上がった? とか思ったら、なんかアギトが炎上してた。うん? あっ、まさかちょっと前に地雷とか用意してた奴がいたよね? あれか?  ゴール手前に仕掛けてないわけないと思ってたけど……アギトご愁傷さまだ。アギトは直前で大破したからどうやらリタイア扱いになったみたいだ。


 そして三位一体がその後にゴールして二位になった。ありがとう……これで誰がどう見ても僕が間違いなく一位だろう。

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