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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1924/2701

1924 前に進むためのXの問い編 297

視界がコードで埋め尽くされる。眩しさは消えて、わずらわしさが脳を襲ってくるよ。でも大切なのはこの煩わしさに惑わされないことだと最近知った。世界はコードで出来てるからそこら中にコードはあって、コードを見れるようにするとソレこそ訳わからない状態になる。


 実際、変化がなければ一生懸命見て理解するってことが出来るのかもしれない。でも、世界は常に変化してるのだ。この砲撃は砂を吹き飛ばしてるし、アギトの炎は周囲を焼いてる。そして温められた空気は上昇しようとする。


 大気は常に循環してるし、停滞してるものなんてない。いやちゃんと調べたら停滞してるのはあるのかもしれない。なにせLROも現実にあるゲームである以上、無限のデータを扱えるわけじゃないだろう。流石にそんなCPUとか無いし、メモリだっていくら業務用のやつを使ってアホみたいに詰んでるとしても限界はあるだろう。そしてGPUも市販されてないのをつかってるとしても、無限のグラフィックを処理できるような夢のようなグラフィックボードなんて無いと思う。


 だからどこかできっとなにかは止まってるのかもしれない。でもそれを観測することは事実上できない。今だって視界にはものすごい情報量が入ってきてる。


 もうね、この世界そのものが異次元の技術力で作られてるよ。そんな異次元の天才の作品とも言えるこの世界……それを凡人な僕が理解なんて出来るわけもない。日鞠のやつならもしかして……って思うが、僕には無理だ。だからこそ、削ぎ落とす。自分に必要なものだけを選りすぐるんだ。でもソレにもある程度の理解は必要だ。


 祝福を得たばかりの頃はソレすらも出来なかった。けど今なら……できる。視界から入ってくる大量の情報で余計な物を見えなくすることで、スッキリしていく。それは瞬きをするたびにシャッターを切るかのように変わっていく。


「まずは――あっちだ!」


 僕は比較的勢いの弱い……といってもこのエネルギーの中での比較だけどね。ハッキリ言って防御をおろそかにすることは出来ない。だから自身でスピードを出すことはできない。けど先端を向けて、進むとわずかに勢いが弱まってる流れの所に触れるとスススと進む。けど弱い所を進んでいく……だけでも駄目なんだよね。


 波乗りだってそうだと思うけど、サーファーって弱い波に喚起する分けじゃない。大きく強い波に喚起するものだろう。ようは大きな力をアレも利用してるのだ。でもいきなり強い波にのるわけでもないだろう。弱い流れから強い流れに切り替わるソレを読んで、乗り換えるのだ。僕のヴァレル・ワンは進む。そしてこのエネルギーも常に変わってる。前から放たれてる関係上、幾らジグザグに流れてるとしても前に進める。でもそれじゃあ勝てない。自力でスピードを出せる奴等が居るからね。


 ある意味ではアギトの奴もこのエネルギーを利用してるフシがあるが、僕のほうがもっと上手く使える自信はある!! だから追いついてみせる!!

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