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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1922/2701

1022 前に進むためのXの問い編 295

守られてると、それが普通になってると、どれだけソレがありがたかったか……わからなくなるものだろう。子供のうちは親に守られるのは当たり前……まあ僕の場合は守られてるって感じたことなんか一回もないんだが……


 それでも世の同じ様な年代の子達はきっと普通に守られてるはずだ。そしてそれは当然のことだと思ってる。いや、勿論当然だけどね。親が子を守るのは当然で、当たり前のこと。それは野生動物とかもそうじゃないだろうか? 厳しい野生の世界でも、ちゃんと我が子を育てる動物はいる。


 でもそれは有限で、その気持のまま大人になると苦労することになるってよくいうよね。子供気分の社会人とか迷惑だとかよく聞く。まあつまりは何が言いたいのかというと、守られる側は楽だってことだ。


 そして放り出されたときにそのありがたさを実感する。ソレが今の僕なのだ。僕はさっきまでま三位一体のシールドに守られていた。でもアギトが変な覚醒をしてるせいで、このままでは駄目になった。このエネルギーの中、前に進み続けてるアギトと同じ場所で勝負しないと、一位は取れない。


 図らずもアギトの奴がそのボロボロの機体を酷使ししてるせいで、こっちの機体にまで、その影響と言うか……虚を突かれてダメージを追ってしまった。燃えることを推進力に変えてるアギトと、燃えることが純粋にダメージにしかならないこっちでは、すぐに差が開いてしまう。迷ってる暇なんてなかった。


「ぐっ!! うう……こんな中を進むなんてアホかよ……」


 こんなの津波の中を逆走してるようなものだと思うんだが? とりあえず嵐天武装でなんとか耐えてるが……剥がされていってるのがわかる。てか嵐天武装はこれ以上補充できない。だって雷の札は使ってしまったからだ。


 風ならいくらでも補充できるわけだが……それでは比率が変わってしまう。そうなるとバランスが崩れてしまうわけで、嵐天武装は崩れてしまうだろう。風帝武装でこの中を進めるか? いやかなり厳しい。でもせめてこのエネルギー波が終われば……アギトもかなりダメージを追ってる。これを放ってる砲台はゴールの一歩手前だったわけだから、抜ける瞬間があるだろう。


 そこまで嵐天武装が持てば勝てる!! 


(でも……これじゃ……)


 ハッキリ行って、このままじゃ進むのもむずかしい。勿論スピードを出すなんてのもだ。勿論、アギト状態になるのなら、行けるが……こっちは確実にヴァレル・ワンに搭乗してゴールしないと意味はない。意味は無いというか安心ができない。


 でも僕のヴァレル・ワンはアギトのヴァレル・ワン以上にやわいのだ。嵐天武装は風帝武装よりも防御性能は高いが、それでもこれだけの攻撃を正面から受け止められる程じゃない。他人を利用できなくなったわけだから、自分でどうにかするしかない。推進力を得て、そしてヴァレル・ワンをも守る。そんな一挙両得な方法はあるのか……考えろ! それをやめたら負けるだけだ。

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