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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1906/2701

1906 前に進むためのXの問い編 279

二台のヴァレル・ワンが衝突して、そしてその行き場を失ったというか、制御されてたエネルギーが開放されて周囲を巻き込むほどの爆発へとなった。周囲が陥没ほどの爆発だった……らしい。まあ僕はそれをみてないからね。だってリタイア……したわけじゃなく、僕はその爆発を利用して大きく飛んでいたからだ。ギリギリだった。


 あのとき、奴等の狙いに気づいてなかったら、爆発に巻き込まれて……はなかったけど、どっちみち。僕の場合はヴァレル・ワンが異次元の加速できるから、あれでもにげることは出来た。けど、それを選択しなかった。まあ出来なかったってのもある。


 あのとき、ぶつかった二台のヴァレル・ワンに乗ってたプレイヤー。それらがそれぞれスキルを使ってたんだよね。どうやらあの二人、別に互いに息を合わせて……とかやってたわけじゃなかったみたいだ。


 ただ単純に、二人は同じことを考えたんだと思う。どうやったら確実に僕に攻撃を当てられるか。その末に、あの場面……つまりはジャンプ台の手前で仕掛けるってことが息あったと言うね。ジャップ台に侵入するときのコースは決まってるからね。もしもジャンプ台がその場でゆっくりとくるくる回ってるとかだったら面白かったかも。


 次回は会長のやつにそういうギミックを提案してもいいかもしれない。


「しかし、よく飛んだな」


 ジャンプ台もかなり短縮できたわけだけど、今回は爆発の勢いを使った。それによって今までよりもかなり飛んでる。彼等には悪いことをしたね。苦労して組んだヴァレル・ワンを台無しにしてまで僕を排除しようとしたんだろうけど……その努力を嘲笑ってしまったよ。


 まあけどこれも勝負である。勘弁してほしい。実際あの瞬間、何があったのか……爆発は凄まじかった。普通に巻き込まれてたら、僕の紙装甲のヴァレル・ワンなんてのはばらばらになってたのは間違いない。


 けどそこをうまくやるのもテクニックというものだ。僕は風を操れる。爆発とかの突発的に流れが複雑になると、それを掴む……なんてことは無理なんだけどね。自身の風はどうにでもなる。それにここに来るまでに風の密度を上げてたのが功を奏した。


 爆発にも十分に耐えられる……というと言い過ぎだね。実際はまともに食らってたら流石に耐えられないほどの爆発だった。風の密度を上げてたとしても、流石に正面は無理だ。だからこそ、流れを読んだ。不意に起こり、急激に変化していく爆発という現象だけど、それでも風を操れる僕なら多少の流れ? 的な物を感覚的につかむことが出来た。


 それはもしかしたら今まで風と対話をしてきたことによる変化か、それか成長といってもいいものだったのかもしれない。


 実際リアルで「風と対話できるんだ」とか言ってたらただのやべー奴だけど、ここはLROだからな。許してほしい。つまりは僕には爆発の勢いさえ利用できる下地があった。けどそこで問題になるのはぶつかったヴァレル・ワンに残ってたプレイヤーだ。あいつらは自身のダメージを気にせずにそこに残ってたのは僕を確実にこの爆発に巻き込むため。だからこそ、爆発の中仕掛けてきた。いや、元々がそのつものり行動だったんだろう。


 ただの爆発では足りないかもしれない……とか思ったのかもしれない。てか僕を消すためにどれだの覚悟を決めてるんだよっておもうね。いやまあ、流石に二人共その手段を選んでなかったからこそ……なんとか爆発を利用できたってことでもある。


 一人は爆発に自爆を重ねた。自身の自爆で相手に与えるダメージを倍量するスキルがある。なんの意味があるんだよって言われてるスキルではあるが……自身を犠牲にしてチームを勝たせるってことを考えると意義はある。使い道はあるスキルになってるんだよね。


 それを一人は使った。そしてもうひとりは突っ込んできた。自身の武器を構えて、多分出来る限りのバフをもりもりにして、数瞬だけでも耐えられる状態にし、確実にその手で殺りに来た。でも彼の誤算だったのは、もうひとりが自爆を使ったことだろう。倍増したダメージには耐えられなかった。


 向かってきてた彼は予定が狂っただろうが、僕的にはありがたかったよ。なにせその消えたプレイヤーが使ってたスキル。風系だったからね。拝借しておいた。僕は爆発の流れを呼んで、後ろに下がるんじゃなく、前へと進み、ねっていた風を使って、最小限の被害で済む場所を進んで、爆発の勢いを取り込んだ。最後には爆発自体が僕の後方……いや、僕のヴァレル・ワンの後方で渦を巻いてたようになって、僕はマッハどのくらい出たかは分かんないが、音を置き去りにしてその場をあとにしてた。

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