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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1905/2707

1905 前に進むためのXの問い編 278

(これは完全に狙ってたな)


 向かってくるヴァレル・ワンを見ながら僕はそう思う。速いやつにどうやって攻撃を当てるかってのはいくつ手段がある。まずは設置型。地雷みたいなやつだね。通りそうなところに置いとけば速くても関係ない。まあ本当にそこを通るのかってのはある。一つは行動を予測して先回りすることだ。それが出来るのなら、相手が自分よりも速くてもどうにかこうにかして追いつくことが出来るだろう。


 ただまっすぐに走ってるだけ……とかなら無理だろうけどね。さらに別の手段になると、そもそもが乗り物よりも早い武器で攻撃する。それこそミサイルやら銃とかの弾丸は大体乗り物よりも速いだろう。けどまあそれも当てるのって案外難しい。


 


 だからこそ、今このタイミングをこの2機は狙ってたんだと思う。僕は一周目も二週目もこのジャンプ台を使っている。まあそれならそのジャンプ台の手前に地雷設置しておけよって思わなくもないが……ここに地雷が無いことでこの地雷を作ったのが、どいつらかなんとなくわかる。


 多分だけど、今一位のチームじゃないのか? そいつらもきっとこのジャンプ台をつかってる。なにせこのジャンプ台はこのレース中一番のコース短縮を出来る裏道だからね。誰もが使いたがる。


 だからこのジャンプ台の手前に設置してたら確実だ。絶対に誰か引っかかる。それならって思うが、もしも仲間が引っかかったら駄目なんだよね。だからこそ、確実なんだけど、ここには設置してないんじゃないか? 一位の奴等ならそいつが通ったあとにでも設置すれば……とも思うけど、ここには他にも色んな勢力の奴等が居るからね。


 わざわざそこままでわかりやすいことをしてると妨害されるのはわかってたのかも。自分たちだけが有利だなんて、そんな仲間でもなかったら許せないし。


 ただ置くだけでいいならできそうだけど、丸見えだとあからさますぎるしね。一応今までの地雷は埋まってたわけじゃなくて、茂みとかに設置されてた。流石にヴァレル・ワンで埋めるところまではできないらしい。それにこの地雷は近くに来たらそれを感知するタイプだからね。別に地面に埋める必要もない。


 でも絶対にこのジャンプ台への導入部分。やっぱりジャンプ台を有効的に活用するためには助走が必要だ。ある程度の距離からまっすぐに進んで勢いをつけてジャンプ台に突っ込みたい。その一連のルートは決まってるわけで、つまりはそこなら確実にどんなに速い相手、予測できないような動きをしてる相手……つまりは僕のようなやつにも追いつけるというわけだ。


(だからってこれは……)


 めっちゃ迷惑なことを左右からやってきてる2機はやろうとしてる。なにかって? 簡単だ。それはどうやら自爆だ。なに……こいつらが同じチームなのかどうかはわかんない。分かんないが……どうやら僕の排除というのはこいつ等のチームにとっては最優先事項みたいだね。


 そこまで評価されたのを喜んでいいのか……そんなに恨み買った覚えはないと抗議したほうがいいのか……そんなことを考えつつ、僕は対応策を取ることにした。まずは急停止。僕のヴァレル・ワンなら100から一気に0にすることだって出来るし、その逆もしかりだ。


 車は急には止まれない? そんなのは僕には通用しないのだ。それに驚いた二人だけど、でもこの距離なら、十分爆発の余波に巻き込めると思ったんだろう。2機のヴァレル・ワンは丁度先端からぶつかりあった。直前で脱出くらいするのかと思ったが、どうやらプレイヤーも一緒に爆発に巻き込まれるつもりらしい。


 LROで成長してるのなら、脱出くらいできそうだけど……なにか狙いがあるんだろう。確実に僕を巻き込むための狙い。でもそっちの思惑通りに行く気はない!!


 次の瞬間、ジャンプ台を巻き込んで木端微塵にするような爆発が起こった。

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