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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1891/2708

1891 前に進むためのXの問い編 264

 いくつかのパターンを試してみた。会長にもらったメモ帳コードによってウインドウにまっさらなノートを標示できるようになってるからそこにとりあえず最初のコードをコピーしてペースト。それから数字だけに絞って書き換える。これならまあ何か起きても大丈夫だろう。

 それによって色々とやったわけだけど、流石にほかプレイヤーが妨害しだしてきたね。いや、僕のコードいじりをってわけじゃなく、普通にレースの妨害ね。今まではなんかミサイル飛ばしてくるくらいで、やけに誘導が強いミサイルがその中に混じってたわけだ。

 僕はそれをいくつか試した水柱の制御でなんとか無力化してた。何個か当たりをつけた水柱の場所でうまく秒数を合わせて僕が走り抜けたあとに水柱を立たせれば後ろから追ってきてる誘導性の強いミサイルを巻き込んで爆発させることができた。

 おかげでどうにかなるわけだけど、ほかプレイヤーは別の手段も取ってきた。まあ単に僕の妨害だね。なんか遠目から眺めてるだけだなって思ってたけど、どうやら準備してたらしい。それは何かというか、簡単にいうと地雷である。まじでコイツ等おかしい。そこまでして僕を妨害したいか。

 なにせこの沼地を抜けるための道にみっちりとコロコロとした地雷を撒き散らしてる。そしてその設置が終わったからだろう、こっちに向かってその機体から刃を出して追いかけてきてるからね。ミサイルでは倒しきれないと判断したんだろう。

 前に進めないのなら、この沼地をぐるぐるするしかない。だからほかプレイヤーが前や横から、無闇矢鱈に突っ込んでくる。こんなのにいつまでも付き合ってる暇はない。地雷なんてジャンプしてよければいいわけだけど、水柱を使ってさらに高くジャンプできればこの先の場所をすっとばせる可能性があるからね。

 しかも……だよ。地雷はたしかに厄介だが、考え方を変えれば僕以外にだって厄介だ。ここの地雷に手を付けずに僕がこの先に行けば、後続が困るわけだ。それは美味しい。

 それにきっと周りのプレイヤーたちは自分たちの作戦がうまく行ってて、僕がここで立ち往生するしかなくなってると思ってるだろう。多分だけど僕のウァレル・ワンが武装を積んでないのはバレてる。だからこそ、地雷原を突破する方法はジャンプをするくらいしかないと把握してるだろう。けど普通のジャンプなんてしたらきっと蜂の巣にする気だと思う。だからこそ、水柱だ。それなら近くの奴らなら視界を遮ることも出来るし、そこそこ離れてる奴らだって、いきなり想定外の高さまで行けばロックオンとか振り切れるんじゃないだろうか? 

 誘導性の強いミサイルである程度の水柱の関係性は見出してる。このコードはこの水柱に対応してるってね。そしてその中でちょうどいい場所にあるのがある。実際この先って草原だったはずだからどれを使っても……ってところではある。でもどうせならその先の山を見据えたほうがいいじゃん。

 だからもしかしたらそこに届きそうな……そんな場所を候補に入れてた。そして水柱の高さはどれだけその前に溜めたか……そしてその溜めもコードで維持れるわけだから、さっきから逃げながらも、その場所の溜めを長くしておいた。ものすごいスピードで突っ込んでくる奴らを避けつつ、僕は悟られないように蛇行しながらそのポイントへと向かうよ。

 かなり溜めてたからか、なんかかなりゴボゴボとそのポイント泡立ってる。けど誰もきっと気付いてない。レースに……というか僕を倒すのに夢中だからだろう。とりあえず一回――

「しまった!」

 ――とか演じて、ここがチャンスですアピールをしてやる。風を使ってあえてスピンしたようにウァレル・ワンを動かす。それをチャンスとおもった奴らが突っ込んでくるが、すぐに立て直してそいつらを回避。

 これで一番近かった奴らは水柱の手前でやり過ごすことができた。タイミングを自分で調整したかったからやった演技だ。実際、あからさまだったし怪しんだやつだっていたと思う。けど、一番近くまで来てたさっきの奴らを誘い出せればそれで良かったのだ。

 怪しい……と思ってもチャンスなら突っ込んでくるって思ってたしね。そして僕はそいつらをやり過ごしてタイミングバッチリでその泡立ってるポイントに突っ込む。その瞬間、下から上へと登る浮遊感が僕を襲う。そして一気に視線が高くなった。

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