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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1878/2700

1878 前に進む為のXの問い編 251

白い煙は僕の放った煙幕だ。けどすぐに黒い煙が塗りつぶしていく。絶え間なく弾丸が放たれて衝撃と爆音が響いてるから、僕が放った煙幕なんてのはすぐに吹き飛ばされたよね。どうやって維持しよう……とか風を使ってなんとか長く自分を隠そうとか……全然どうでも良かった。いや爆煙が塗りつぶすなんてのはわかってたけどね。


(あいつらはアホなのか?)


 そう思わずには居られないよね。きっとこれだけの火気を撃つのが楽しいんだろう。だって今だって。


「ヒャッハー!」「うらうらうらうらああああ!!」「うにゃああああああ!!」


 とか叫びながら撃ちまくってるもん。実際前後からあれだけの火気を一斉放射されたら避けるのは難しいだろう。避けるのは……だけどね。その場にいて、完璧なタイミングであれだけの火気が降ってきたら、面制圧されるし、そうなると僕だって厳しい。でも残念無念。僕は既にそこには居ない。それに奴等は気づいてない。


 まあ僕のヴァレル・ワンは装備がシンプルなのもあって、音も比較的他のヴァレル・ワンと違っておとなしめってのはある。だからこそ、側で爆音がしてるであろうあいつらは気づいてないんだろう。


 まあ精々、ドリガーハッピーやり続けてくれたまえ。僕は実は既に前方にいた一人を抜けて進んでる。それに全くあいつらは気づいてない。僕が放った煙幕自体は前後を挟んでた奴等までは包み込んでなかった。だからそれだけだったら、あいつらも気づいたと思う。けど、その直後にあいつらは煙を増やしてくれた。


 自分達までもその煙の中に巻き込むほどの量を生成してくれたから、それに紛れて僕はまえにいた奴の横をさりげなく通っていったわけだ。それに全く気づいてない。まあ実際、その時の僕はヴァレル・ワンのエンジンとか切ってたから……ってのもあると思うけどね。


 もうヴァレル・ワンの音が大きいとか小さいとかじゃ無かった。いや、きっとエンジン吹かしててもきづかれなかったかもしれないけどね。念には念を入れただけだ。エンジン切ってて、どうやって動いたか……まあ勿論風である。極限まで軽くしてて、そして僕は風を集める事が出来る。だからこそ、風だけでヴァレル・ワンが動かせる。勿論、風だけで動かすとなると、そんなにスピードは出ない。けどそれはゼロから加速するならって事だけどね。


 元々勢いがあったから、風を使ってそれを落とさずに、静かに移動しただけ。ゼロからの加速なら、雷とかの方が早いが、その加速を維持するとなったら風なんだよね。もしかしたらもっと風を使って移動した方がエネルギーの節約になるかもしれない。トップスピードまで持って行って、風を使ってそのスピードを維持する。とか出来そう。


 なにせ三週目ともなると、激戦を繰り広げて行くってエネルギーもカツカツになると思う。どれだけ最後らへんにエネルギーを残しておくか……それの調整だってプレイヤーの力量だろう。それを考えると、風によるスピードの維持は使える。


 僕はトリガーハッピーしてる奴等にかすかに感謝するよ。このことに気づかせてくれたからね。

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