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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1874/2701

1874 前に進む為のXの問い編 247

ワァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!


 という大衆の重なった声が聞えてきた。どうやらレスティアに近づいて来たからオーディエンス達が居るようだ。わざわざ外に出てくる人達もいるんだね。このレースはレスティアだけじゃ無く、LROの色んな所で放送されてる。それにただ観る人達は外で立ってみるよりも、もっと快適に観れるところが沢山ある。


 だからわざわざ街の外に出て観戦なんてしないと思ってたけど、まあNPCの皆さんならそういう事もするかもしれないね。だってこれはお祭りである。街全体がお祭り騒ぎをしてて、このレースが今回のメインイベントな訳で、盛り上がらないわけは無いか。スタートの時はちょっとレスティアとは離れた海岸だったからね。まあ離れてると言っても、レスティア自体は見えるくらいの距離だった訳だけどね。


 でも流石に参加人数が多かったから、参加してる僕たちからは観客達のことは見えなかった。でもトップで戻ってきた僕ならそんなわけは無くて、そして最初に声援を送られる特権を獲得した権限だね。


 レスティアへと入る手前というか、街のすぐ横を通っていくと、そこに沢山の人達が集まってた。皆なんか手を振ったりしてる。けど流石に振り返すとかはちょっと恥ずかしい。テア・レス・テレスの人達が警備としてだろう、観客と僕たちレース参加者達の仕切りのように立ってる。


(流石に会長はいないか)


 まあわかってたけど。会長が出てくるのは表彰の時だろう。僕が優勝したら、きっと会長の奴も誇らしいだろうな。その場では勿論、普通に対応するだろう。あいつはそういう奴だ。けど、その時は頑張った僕に後からご褒美とか要求しよう。


 そんなことを考えつつ、僕はレスティアの前を通り過ぎ――


「ふざけんなぁ!」「またお前かよ!」「目立ちすぎなんだよ!!」「事故ってろ!」


 ――てな声も聞えてた。きっとこれはプレイヤーだろう。僕が一位なのが気に入らないとみた。けどそんなの仕方ないじゃん。僕は鼻で笑ってやるよ。そんな罵声も既に聞き慣れてるからね。なにせ僕はこの町でプレイヤー全員に追い立てられた経験がある。そんなやつは早々いないだろう。


 とりあえずそんなレスティアを通り過ぎ、海岸沿いに出た。そしてスタート地点に戻ってきてこれで一周だろう。一周した証に違う色の印が付いた。なるほど、自分が何週目かわかりやすいようにしてあるのかもしれない。


 まあ三周するのを数え間違うような奴がいるのか? とは思うけどね。けどこれで二周目だ。後二周も、気を引き締めていこう。

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