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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1872/2700

1872 前に進む為のXの問い編 245

後方がなんか騒がしくなってきた。ドスーンやらボカーンやらきっと後方の奴等がヴァレル・ワンに積んでる武装を使って追いかけてきてるんだろうなって思えるような音がしてる。僕に早く追いつくために邪魔な木々を惜しげも無く切り倒したり吹き飛ばしたりしてるんだろう。


 そんなことをやって大丈夫なのか――と僕は思うけどね。まああの森の守護神みたいな奴をどれだけの奴が知ってるのかわかんないが……下手に森を傷つけると怖いから、僕は追いつかれないように更にスピードを上げるよ。きっと離れてたらもしも後方に何かが起きたとしても、僕にはそんなに影響出ないだろう。


 風をヴァレル・ワンにまとわせて、とても精密に機体を操る。どれだけ木々が密集していようとも、行き成りモンスターが飛び出してこようとも、 僕はそれらに反応して上手く対処する。けど……


「なんかモンスターや動物増えてない?」


 多分だけど、後方で追いかけてきてる奴らが暴れてる性だろう。後ろが騒がしいから、野生動物とか、あんまり強くないモンスターとかが一斉に危険な場所から離れようとしてる。


「厄介だな」


 別にモンスターならひき殺して問題なんて無い。僕の良心だって痛まないしね。けど野生動物をひき殺すのはなんか良心の呵責が湧き出てくる。だからなるべく当たりたくは無いんだけど……けっこう沢山後ろの奴が暴れてるせいで、野生動物も小さなモンスターも大量に逃げてる。木々は動かないから、密集してても把握してれば避けるのはたやすい。


 僕的には……だけどね。けど、流石に沢山の動物が一斉に動いてる――となると流石の僕でも全部避けるのは大変だ。なるべくモンスターに絞ってルートを選択してるけどね。ヴァレル・ワンでひき殺す……ではなくて、風の刃をもって倒して進むって感じだけどね。


 普通なら小型のモンスターとかとぶつかっても、ヴァレル・ワンには影響なんてほぼ無い。けど僕のヴァレル・ワンはシールドが無い。だから周囲に展開してる風で事前に排除する必要がある。大変であるが、それでも僕はスピードを落としては居なかった。とりあえず僕の今の目標は安全に……だけど素早く進むことだ。


 後ろの奴等は実際の所気にしてない。だって……ね。これだけ派手に暴れてると、動物とか小型のモンスターは確かに逃げるだろう。でも……一定以上の強さがあるモンスターはきっと違う。自分の安眠が妨げられた……となって襲いにかかるはずだ。だから僕は焦ってなんか居ない。僕はただ足を止めなければ良い。


 そんな風に思ってると、森の奥の方から、大きな咆吼が聞えた。多分だけど、強力なモンスターが自分の縄張りで好きかってする奴に怒りを表してるんだろう。

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