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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1867/2700

1867 前に進む為のXの問い編 240

一周がなかなかに長い。まあ関東一帯という広大な範囲を有してるテア・レス・テレスのエリアを使ったレースである。F1とかのレースみたいに、サーキットでやってるわけじゃ無いから時間がかなり掛かるのは当然ではある。勿論、それでもテア・レス・テレスのエリアを全部使う……とかじゃ無いとは思う。


 流石にそれをしたら何時間とかかかってしまうだろうしね。まあけど、一周数時間は流石にかからないと思う。既に三十分くらいはスタートして経ってるが、そろそろ一周くらいはしそうだと思ってる。


 山から飛んで草原に降りて、そこでは何か大きな事があったわけじゃ無い。まあ僕がトップになったからそれ自体は大きくはある。けど、コース的な何かギミックがあったかというとなにも無い。それこそなんかでっかいモコモコが追ってくる……とかさ。トップを巡ってプレイヤー同士の激しい戦いが繰り広げられてる……というのもまだ無いからね。


 今このときにトップ集団にいる奴等は互いに脱落しないように手を出してないからね。一週目だからここで辺に空気を乱して激しいトップ争いをするのは愚策……とこの集団は思ってる。だからトップ集団よりもその後ろの奴等の方が激しくやり合ってる。


 まあけど、僕がトップになったことで、そのトップ集団も縦に伸びつつある。なにせ僕は遠慮なんてしない。皆仲良く走りましょう……なんて事をやるつもりは無いからだ。そして今、このトップ集団にいる奴等って、それこそ実力だけではなく、運だけの奴もいると思う。


 なにせあれだけ参加者はいて、そして初めてのレースでそれなりにスタートでは混乱とかあったし、前の方にいたら良いけど、沢山のヴァレル・ワンに囲まれてる中では、なかなか発進できない――って感じでスタートダッシュとか出来ないとかあったからね。


 あのスタート位置はランダムだった。だから前にいられてた様な奴等は苦も無くトップ集団に成れたりもするだろう。そしてそういう奴こそ、ある意味でそういう日和見的な走りに賛同するというかね。そう言う物だと思ってるよ。


 なにせ実力で手にしたわけじゃ無い順位だ。でもどうせなら……というかあわよくばそれを失いたくないと思うのは当たり前。なら周りの皆が積極的に戦わ無いのなら、そんなに都合の良いことはないってね。


 でもそれも僕が来たことで状況は変わった。僕はそんな「まだ争わなくて良いよね」感をだしてたトップ集団の空気をぶち壊してトップに立った。そして更に後続を引き離すべく、スピードを上げてる。


 そしてそこで問われる二択。僕を追うか、それかまだ焦る時間じゃ無いからと、さっきまでと同じように日和見し続けるか……


「まだまだ大丈夫だろ」


 とか思ってる奴等は付いてきてない。けど、僕を追ってきてる奴らもいるわけで、それでもう、さっきまでとは空気が違ってる。そして僕を追わないという選択をした奴等はきっと焦ってる。このままで良いのか? と。


 たまたま今の順位にいると自覚してるのなら、とても惜しい……と想うだろう。だってトップ集団に入れれば、目立つし、優勝だって見える。けど今まさにトップ集団も二分割されようとしてる。更に前に進む僕たちと、まだまだ焦る時間じゃ無いとさっきまでのスピードを維持してる奴等。


 実際、まだ一週目で焦る時間では無いだろう。けど、本当にそう思い続けられるかって所だよね。なにせ、こんなレースなんて本当に体験したことがあるような人は早々いないだろうしさ。トップから転がっても無いのに落ちる……それを冷静に受け入れられる人が一体何人いるんだろうねって話しだ。


 我慢できずにに動く奴は他にもきっといるだろう。

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