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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1864/2701

1864 前に進む為のXの問い編 237

僕は先頭の先頭……まあつまりはトップを狙ってスピードを上げる。けどそこは流石にトップ集団にいる奴等である。勘が良い。僕が動き出すのを察知したのか、上手く前を防いでくる。けど余い。確かにそこらの奴等なら、その程度詰めればスピードを落とさざる得なかっただろ。


 それに今までも僕もその距離感でスピードを落としてきたからね。けどそれは僕にとってはブラフである。面倒だっただけだ。そして、これだけ詰めればこいつは前に出ることは出来ない――という刷り込みをしてたに過ぎない。


 そうやって安心してる所を突く!! 僕はそのまま進んでやる。


「なっ!? ぶつかるぞ!!」


 前を塞いでる二台の内の一台に乗ってるプレイヤーがそんなことを叫ぶ。ここで変な動きをされると厄介だな――とか思う。けど僕のヴァレル・ワンはかなり貧弱に見えるからだろうか? そもそも外見的には改造してる事ってほぼわかんないくらいだからね。他の人達のヴァレル・ワンは大体何かしらが外側に着いてる。それはエンジンだったり、武装だったり、他にも色々と個性的な奴が付いてることがある。


 それはこのトップ集団のヴァレル・ワンだって違いは無い。だからだろう。叫んだ奴は別に動こうとはしない。多分だけどもしもぶつかったとしても、僕の方にダメージがある――と思ってるからだろう。


 そしてそれは実際に間違いではない。なにせ僕のヴァレル・ワンはペラッペラだし、そもそもシールドが無い。ぶつかったらこっちの方が明らかにダメージがデカい。だから前を塞いでるヴァレル・ワンは動かない。ただ前を走ってれば僕が止まるしか無い……これはただだの脅しだと思ってる。


 でもそれでいい。ありがたいよ。辺に避けられる方が面倒だからね。僕は別に横にずれても良いんだが……僕はあえてまっすぐに進む。二台のヴァレル・ワンが空けてる隙間は実際の所、僕のヴァレル・ワンでさえギリギリというか、通れないくらいかもしれない。


 でもかすることさえ僕的には許されない。だってかするほどに近づくと向こうのシールドが反応するだろう。そうなるとこっちにダメージが通る。だから一ミリだってかすることも出来ない。


 僕はそれでもまっすぐにヴァレル・ワンを進めて、先端を二台の間に入れる。ここまで来ると、思わずなんだろう。僅かだが、二人ともぎょっとして僅かだけハンドルを切る。勿論まっすぐに進むのに支障が無いほどで、実際遠目でみてると、ただまっすぐに進んでるのには変わりはないだろう。けどここまで近づいてる三人にはそれには明確な違いがある。


 それは僕のヴァレル・ワンが本当にギリギリ通れるだけのスペースになってるって事だ。それでもまあぶつかりそうだから、僕は風を使ってヴァレル・ワンを僅かに斜めに傾けることで、二人の間を進んでいく。


「嘘……だろ!?」


 僕が抜き去ったとき、どっちかなのかわかんないが、そんな声が聞えた。どうやら僕のテクニックに驚愕したらしい。きっとこの瞬間、オーディエンス達は興奮してるだろう

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