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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1861/2746

1861 前に進む為のXの問い編 234

所々に点在してる林を何度か抜けて順調に順位を上げてたわけだけど、どんどんと木々が増えてきた。そして林が続いて「アレ? これってもう森では?」とか思ってたら、勾配も急になっててなんか山に入ってた。木々も更に高くなって、日光を遮るようになった森の中は昼間なのにそこそこ暗い。それに障害物もおおいからテア・レス・テレスが飛ばしてるドローンというか、タンポポの綿毛みたいなのも見えづらいね。


 けど僕がそれを見失うって事はない。なにせ僕は目が良いからだ。けど普通はきっと見失うよね。きっと皆最初はアレを目印にして進んでると思う。だからこんな場所もあるのなら、発光機能でもあっても良かったのでは? って思う。


 そのくらいの親切仕様は会長の奴ならつけそうなものだ。けど付いては無いようなんだよね。案外皆見えてるのだろうか? そんなことを思ってるとどこかでドカーン! と言う音が聞えた。きっとどこかで誰かが戦ってるのか、事故を起こしたのか、そんなところだろう。いやどっちかもしれない。


 だって敵に気をとられてたら、目の前の木々にぶつかるかもしれないからね。でももしもこういう場所……森を使ってレースしてるのが大丈夫なのだろうか? って感じる いや、最近森に深い関わりを持つような存在に僕は出会ってるからね。


 それを考えると森をあんまり荒らすとあいつがどういう風に動くのか……気になる。いや、この森というか山はあの場所とは違うんだけどね。でもあいつはなんか全ての自然に対して言ってた気もするからね。


 でもきっと会長も動いてる筈だ。なにせテア・レス・テレスのエリアでのことで、ちゃんと会長には僕は話したからね。会長は行動早いからな。あの森に行ったところであの存在に会えるかはわかんないが、会長があえないとも思えない。あいつは選ばれる側の奴だし。


 もしかしたらテア・レス・テレスのエリア全体を使ってるこのレースではその内その森も通るのかもしれない。なるべくならあんな森は通りたくないんだけど……いや流石に通らないのかな? なにせよく考えたらあそこら辺はまだ開放されてなかったエリアだったはずだ。それなら助かるが……


「おっと」


 考え事をしながらこの山というか森を進むのはなかなかに危ない。なにせそれなりのスピードで進んでるからちょっと意識をそらすと目の前に木がある……なんてのはざらだ。これはかなり危ない。というかここでかなり脱落しそうな気もする。だって僕はまだ一人でここに入ってるから運転に集中できるが……集団でここに入ったりしたら……地獄絵図だろう。互いに攻撃しつつ、運転に気を遣って……けどスピードをおとすわけにはいかなくて……次々に事故が起る。それが容易に想像できる。


「けどそれなら僕にはチャンスだな」


 僕は無難にここを突破しようと思ってたんだけど……それは止めた。僕は全力でここを突破する。他人が苦戦してるところで全力で抜かしてくのが良くない? って事に気づいた。それにこの障害物が多くて視界も悪くて、スピードも出しづらい所こそが僕のヴァレル・ワンが生きる場所だって気づいたからね。


 ならここで全力を出すべきだろう。僕は一気にヴァレル・ワンをトップスピードへと持って行く。

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