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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1859/2701

1859 前に進む為のXの問い編 232

モフモフに捕まった逃げてたプレイヤーの皆さん。まさかアレに当たるとは……僕が前に出たことで油断してたのだろうか? 標的が僕に変わったと思って、反転して前に行こうとしてたのかもしれない。それならもっと分散しててもおかしくないと思うんだけど……どうやら奴等は互いに争ってたから、どうにかして他を蹴落とそうとしてて固まってたみたいだな。


 アホな奴等である。そんなの気にせずに普通に走ってれば落ちてくるあのもふもふにだって気づけたはずだ。互いを牽制してたから、それに気づかずにモフモフに呑まれてしまった。僕は後方をみる。


 其処にはなんか幸せそうなプレイヤーがいる。中に取込まれて、モフモフの中で脱出しようとしてる――のかとおもったら、全然そうじゃ無かった。てかダメージだって無いようだ。


「ああー、癒やされる~」「この感触……たまんねえ~」「ふぁぁぁ……ねむい」


 とかなんとかいいつつ、脱出する気持ちが湧き上がってこないみたいだ。ヤバい……何て恐ろしい罠だ。アレが現実にいたら、アレだよね? ああやって良い夢見せつつ、食べてしまうみたいなそんな生物いなかった? それと同じ匂いがする。いや、実際の所あのモフモフは全くもってダメージをあたえてないから、一体何のためにあんな風なことをやってるのか謎だけどね。


「もしかして、あのモフモフの目的はプレイヤーじゃなくて、ヴァレル・ワンなのかな?」


 その可能性はある。ヴァレル・ワンには様々なパーツが使われて組み上がってるが、あのモフモフが金属を主食にしてるようには見えない。ならエンジン部分にあるエネルギーを生み出してる魔石だろうか? それがあのモフモフの目的なのかも。


 エンジン部分に使用されてるそれにも様々な種類があって、大出力な物やら、低出力だけど長く稼働できるものとか、安定性抜群の奴とかね。それに一つじゃ無くて二つ組み合わせたりと色々と多分皆さんいっぱい工夫をしてそれぞれのマシンへの最適解と思われる物を使ってる筈だ。


 でもだからこそ、それをもしもあのモフモフが食べてるとしたら……彼らのレースへの復帰は難しいだろう。だってエンジンの格であるその魔石は簡単に代替品があるような物じゃ無い。パーツなら同じような物は無数にあるが、エンジンの核となると、難しい。予備はあるだろうが、同じ性能は出せないだろうしね……


 まあ実際、ここでみてるだけじゃわかんないが、助ける気は無い。僕の後ろからも、僕のことを取り込めなかったモフモフが迫ってるからね。でも僕は順調にモフモフから距離をとることが出来てる。そしてある一定のラインまで行ったのか、モフモフはピタッと止まって、反対側に転がっていく。多分だけど、他のヴァレル・ワンが近くに来たんだろう。そっちの方が美味しい判断したんだと思う。


 このタイミングだとそれはもしかしたらアギトかもしれないが……まあ僕には関係ないことだ。更に僕はスピードを上げて前の奴等を追うことにする。

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