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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1857/2701

1857 前に進む為のXの問い編 230

僕はとりあえずもふもふな転がってるでっかい羊に向かっていく。実際他のプレイヤー達はあれから逃げてるが……あれって逃げる必要があるのだろうか? だって確かにデカくて、それなりに威圧感はある。けどよく見てみると、アレが通った後……別に何かが壊れてるとか……無い。ここって草原だから、生えてる草ってどう見ても弱そうな草とか花だよ? それすらもアレが通っても別に踏み潰されてない。


 寧ろ……僕たちプレイヤーがヴァレル・ワンをかっ飛ばしてる跡の方がハッキリと見える。エンジン吹かしてるからね。後方の草とかはそのせいで焼かれてる。ヴァレル・ワンは地面から数センチ浮いてるからタイヤで踏みつけるようになってるわけじゃ無い。


 けど、進んだ跡はそれなりに見えはする。


(でも、あれならダメージを食らわないような)


「おい! あいつに飲み込まれたら逃げられねーぞ!」


 なんかすれ違い様にあのモフモフから逃げてるヴァレル・ワンの一人がそんなことを言ってきた。なかなかに親切な人だな。僕にそんな忠告をしてくるなんて……まあ僕と気づいてなかっただけだろう。ヴァレル・ワンだけ観てたら誰かなんてわかんないしね。


 その証拠にすれ違い様の一瞬で目が合ったら「ちっ」とかやってた。きっと忠告したことを後悔したんだろう。でもとりあえず僕は「ありがとうございます」とかちゃんと言ってあげる。別に進んで恨みを買うような事をしたいわけじゃ無い。


 やむを得ずだったんだから、実際もうこのイベントが始まってしまえば、僕的には悪役ムーブをする理由は無い。理由はないが、僕の印象は変わんないと思ってるけどね。なにせヴァレル・ワンを造る為に、それなりに恨み買うような事をしてきたからね。


 元々評判良くなかったのに、そのせいで悪い噂ばらまかれてるからね。そしてLRO最大戦力のテア・レス・テレスとの敵対(してると思われてる)関係になってしまってるから、今や僕はいじめの対象と行って良い。普通にレスティアの街を歩いてるだけで、顔出してたら嫌がらせ受けるレベルだからね。


 前はそこまでではなかった。けど今やそういう感じだ。まあ狙ってやった部分はあるけど……だからこの親切な人が舌打ちをしてしまうのも仕方ない。でもこっちもそれに答えてイヤな感じに対応してたら、更にイヤな負の連鎖が連鎖していくことになる。


 僕には大衆の心理を操作するほどの事は何も出来ないが、個人くらいの感情は変えられるかもしれないからね。だからちゃんとお礼くらいは言うよ。


 まあけど止まらないけどね。それに別に突っ込んでるけど、あれに体当たりをぶちかまそう……なんて想ってないから。あくまでも僕は避けるつもりだ。そしてあいつらを抜けてその先に行く。とりあえず運転性能を高めるために、ヴァレル・ワンに風をまとわせる。

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