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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1854/2746

1854 前に進む為のXの問い編 227

アギトはどうにか周りの奴等を振り払おうとしてる。焼かれたり、ハンマーが振ってきたり、銃弾が飛んできたり、のこぎりで削られたり……色々とやられてるが、アギトのヴァレル・ワンはかなり頑丈でシールドにも相当なエネルギーが有るらしい。というかエンジンが良いのか……多分エネルギーの総量がでかい。まあ三つのエンジンを同時に吹かせることが出来るほどのエンジンをつん出るんだから当然といえば当然かもしれない。


 でも多勢に無勢なのは変わらない。アギトの奴はどうやら武装は無いみたいだな。シールドとジェットエンジンに全てをかけてる……みたいな? けど反撃してない訳じゃない。アギトの奴は掌に炎の槍を作り出してそれを投げてた。まあけど早々当たらないし、シールドを突破できる様な威力でもなさそうだが……牽制に使える位だろう。


 一応シールドの耐久力は削ってると思うけど……あの程度じゃきっとシールドの耐久力が戻る方が早いと思う。常にシールドの耐久力は回復してるからね。あれでシールドを削りきるとなると、ずっと同じ相手に当て続けないと駄目だろう。けどそれは出来ない。なぜなら複数いるからだ。ああなったら実際、ご自慢のジェットエンジンで振り切るのが一番だと思うが……何故かアギトはそれを使わない。


 さっき使ったから、まだ使えないのかもしれない。冷却期間が必要とかさ。それか単純にエネルギーが足りない? 一回しか使えない……なんて物をさっき見せる訳ないから、エンジンのエネルギーも回復するんだろうが、やっぱりあれだけデカいジェットエンジンだからな。きっとエネルギーを湯水のごとく使ってるんだと想う。


 そしてそれが貯まるまでは通常の本体に付いてるエンジンしか使えないというのも納得できる事だ。更に更にアギト的に厄介なことは、多分だけどエネルギーはシールドと共有だと思う。つまりは攻撃を受け続けてるアギトの奴は、その貯めなくちゃいけないエネルギーをシールドの耐久力の回復に廻さないといけなくなってるんじゃないか? 


 だからこのままだといつまで経っても奴等を振り払うことは出来ない……寧ろ四機に囲まれてその内シールドの耐久力も削られて料理されることになる未来しか無い。他にアギトに隠し球があれば別だろうが……どうだろうか? あるのか? そんな物が? 


 やっぱり助けた方がいいだろうか? 僕のヴァレル・ワンにも武装は無いが、それでも奴等の標的が一つ増えるだけでも、アギトに集中してる攻撃を分散させる事は出来る。そうなれば、きっと今よりはエンジンの方へと貯められるエネルギーは増えるだろう。そうなればジェットエンジンを使える可能性がある。


(でもそれって僕に何のメリットも無いんだよね)


 寧ろここはこいつらを無視して追い越して、更に前にいく……方が良いと思う。一位を狙うなら、そうするべきだろう。けどあいつは親友だしね……僕が見捨てたことで脱落ってなると気分が悪いというか……目覚めが悪い。けどその時、アギトの奴がこっちを見た。


 どうやら気づいてたらしい。そしてなんか首を振う。どうやら自分のことは気にするなって事らしい。今は敵同士だからね。それにアギトの奴の顔は諦めてなんか無いらしい。なら、僕が余計な事をするのは駄目だろう。


「追いついてこいよ」


 そんなことを小声で言って僕はこいつらの横から颯爽と追い抜いていった。

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