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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1851/2701

1851 前に進む為のXの問い編 224

ピロン……と何やら間抜けな音が響く。そればどうやらテア・レス・テレスから支給されてるこのレース参加者達がもってる紙が発した音だったみたいだ。紙が何で音を発するんだよ……なんていうツッコミは受け付けない。


 なぜならここはLROで魔法的な何かが施されてるからだろう――としか言えないからだ。てかきっとこれは会長の祝福で作った物なんだと思う。なにせ紙だし。よく見ると薄ーく模様が見える。でも流石に手書き……したとは思えない。なにせこのレースの参加者はかなり多い。その為にこれを一つ一つ手書きするって忙しい会長では無理だろう。いや、あいつだからどうにかしそうではあるけどね。


 そして出来てしまうのが会長というか日鞠という人間だ。でも出来るからといって、負担が無いわけじゃ無い。どんなに負担があったとしても、日鞠という人間のスペックなら大抵のことが出来てしまうだけだ。だからあいつは無理しがちと言うか、なんでも請け負うし、断らない。そこが心配でもあるんだよね。


 けどあいつはそれと同等くらいに人を使うのも上手い奴だ。それに僕よりも全然祝福を使いこなしてる。この紙に透かしてある模様も、なんか手書きと言うよりは印刷物のようなんだよね。あいつはもしかしたらこう言うのを量産する術を確立してるのかもしれない。


 それはそれで恐ろしいというか……もしかしたらヴァレル・ワンの次をもう考えてるのかも……というかあいつがこれで終わる訳ない。あいつは止まらないからね。


 とにかくこの紙はレースでのチェックポイントを通過したときに、その数を示すように印をつける役割がある。今はスタートと今し方の場所で二つの印が付いてる。どっちも色が違うしこの長方形の紙が全部埋まるのかもわかんない。けどきっと埋まんないと収まりが悪い気がする。


 それにあいつの事だからチェックするときのことも考えてるだろう。もしも漏れがあっても、一目でわかるようになってる筈だ。そもそもが人の目でチェックするように出来てるのかわかんないけど。


 そこら辺も会長の奴なら先進的にしてそう。この点にはもしかしたらただ点というだけの意味だけじゃ無い可能性もあるしね。もしかしたらこの点にはその時の時間帯や、そのときの総合順位とかそんな色々な情報が記録されてるのかも……無いとは言えないのが会長の奴の恐ろしいところだ。


 でも別にゲートととかがあったわけでもないのに何処がチェックポイントだったのか……正直良くわかんない。一応テア・レス・テレスが飛ばしてるタンポポの房みたいなのが飛んでたからきっとそれが識別したんだとも思うけど……そこら中に飛んでるからねあれ。でもあれがある程度見えるところなら、正規のコースって事なんだろう。普通に其処を走ってたらこのチェックポイントを逃すことは無い。


 けど……二週目以降はもっと誰もが自由に走ることは想像できる。コースとチェックポイントがわかれば最短で走ろうとするだろうからな。


 チェックポイントもここら辺……って奴を覚えてればどうにかなりそうだし、記憶力も大切になりそうだね。てかナビとかあるんだろうか? 僕のにはついてないが……いや、普通にマップを出してチェックポイントが入った時にそこに印をつけておくことで僕は対処してるけどね。


 きっと誰もがそんなところだと思うんだけど……


 まだ一週目だから、皆さんちゃんとテア・レス・テレスのドローンが飛んでる下をなるべく走ってる。大きく外れるなんて事はしてない。だからこそ、互いの機体が見える範囲にまだまだあって、派手なぶつかり合いが起ってる……とも言える。


 横から体当たりしてその瞬間に武装を出して相手を串刺しにする……なんて装備をしてるやつとかいるんですけど……お前達は何をしに来てるの? と問いたい。

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