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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1848/2706

1848 前に進む為のXの問い編 221

「このままじゃ……あの集団に飲み込まれるな……」


 僕は進みながらそんな風に呟く。なにせ後ろのバトルが激しいせいで、一応ちょっとは離れてる僕の方にも余波がね……どうにかして、奴等を止める術はないだろうか? 僕の機体はスピードやら操縦性特化なのだ。だから妨害できるような装備は無い。どうやら僕の仲間はもうちょっと後ろにいるようだしな。


 向こうは妨害特化だから、様々な装備を搭載してる。多分これよりも後ろは地獄絵図になってるんではないだろうか? でもこいつらはそれを抜け出してきたんだろう。とりあえずあの集団に追いつかれて飲み込まれるのだけは避けたい。そうなると今よりも更に動きづらくなる。せめてこの岩礁地帯を抜けてしまえば……そしたらもっと僕のスピードを生かせると思う。でもそれまでに向こうも追いつこうとしてるんたよね。景気よく攻撃的な装備をぶっ放してるし……その派手さがきっとこのレースを盛り上げてもいるんだろうね。観てる分には派手な方が楽しいだろうし。


 じりじりと距離を詰められてる。そして先にいったアギトの奴は既に姿が見えない。ズルいあいつ……アギトの奴はその機体の頑丈さを生かしたのか、それともシールドを強化してるのか……こんな岩礁地帯でまっすぐに進んでさっさと行ってしまったからね。でもそれならアギトの奴が通った後なら岩とか無いじゃないだろうか? だってアギトの機体が吹き飛ばしてるはずだ。


「いやでも……危ないか」


 結局の所、まっすぐに進むのは危ないのだ。後方からやってくる流れ弾がね……後方の奴等が盛大に攻撃をしてるせいで、なるべく岩が多い方にいっても……吹き飛ばされた岩の破片とか飛び散ったら…それはそれでヤバいんだよね。


 僕の機体にはシールドが無いし。こうっなたら……うだうだ言ってないでスピードを今よりも上げるしか無い。単純だけど、僕の機体に出来ることはそんな単純な事だ。岩にぶつからないようにスピードをおとして運転してたわけだけど、後ろの奴等は派手に攻撃をしつつ、それで障害物も無くなってるからな。


 つまりは後ろの奴等の方がここを走りやすくなってると言うことだ。僕の前には障害物が立ち塞がってるのに、後から来る奴らの前には無い。それだとどう考えても追いつかれる。それをさせないためには、僕も自分の前の障害物を吹き飛ばすか、スピードをあげるか……しかない。けど前者は僕には出来ない。


 ならスピードを上げるしか無い。事故の確率があがるが……でも僕ならやれる。なにせ僕のこの相棒はとても深く繋がってる。僕の手足のように僕のヴァレル・ワンは動いてくれるんだ。

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