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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1845/2701

1845 前に進む為のXの問い編 218

「行かせるか!!」


 そう言ってアギトの奴がその機体を寄せてくる。いや寄せてくるって言うか、ガツンゴツンとぶつけてくる。接触事故だぞ。危ないことを平然とやりやがって……


「一位は俺がとる。よく考えたら、こうやって直接勝負することも最近は無かったよな?」


「まあ確かに」


 前はそれこそゲームでよく勝負してた。LROは勝負すると言うよりも、お互いに協力した方が良いからね。一応手合わせ的なことはやってたが、互いに本気になってやってたわけじゃ無い。だから久々にやるか? 的な感じなんだろう。一応僕たちは今や別のチームだし、対立してるのもその通り。そして優勝者は一人だけ。


 そうなると必然的に勝負になると思うから、別にここでやる必要も無いというか、レースが進めば自然と勝負することになるしね。僕的にはアギトに構うよりも、なるべく早く先頭集団に追いつきたい所なんだよね。


 だからここで対立しても……ね。最後の周回でやらない? って感じだ。


「面倒なんだけど……」


「俺はお前が一番の障害になると思ってる。だから……さっさと潰しときたいんだよ!!」


 そう言って一回大きく離れるアギト。岩が間に入ってきて、一時的にでも離れられたが、アギトは勢いをつけて機体をぶつけてくる気のようだ。そんなことをしたらそっちの機体にだってダメージが入るだろうに……多分頑丈さに自信を持ってるんだろう。


 それに比べて僕の機体はどうか……というか、いささか頑丈さには不安がある。なにせなかなか危ういバランスで僕のこの機体は組み上がってるからだ。けっこう無理してるんだよね。なにせこのヴァレル・ワンは高性能なパーツを脳みそからにして詰め込んで行けば速くなる……とかいう物でもないのだ。


 全てはバランスなんだよね。けど僕のこのヴァレル・ワンはそんな一般の定説を覆すように他のプレイヤーから奪ったヴァレル・ワンのパーツを使ってる。本当ならコンフリクトをしてしまう様な事だけど、僕には祝福があるからね。


 パーツを普通のプレイヤーではいじれないくらいの微調整をしてバランスをとってる。だからあんまり無茶な事をしたくない。変にパーツにプレッシャーをあたえると奇跡的に噛み合ってるバランスが崩れるかもしれないからだ。


 だからそう何度もガンガンとぶつかられてたまるか。とりあえず僕は風を操って自分とアギトのヴァレル・ワンの間に風の壁を作って、接触を避けることにした。

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