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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1836 前に進む為のXの問い編 209

僕はライブとかでめっちゃ乗れるタイプの人間じゃ無い。周りがめっちゃ乗ってるのなら……って言う人いるけど、やっぱりどこか恥ずかしさが出るというか……一歩引いた目線でみちゃうよね。けどそんな僕もこのクリエスタのライブは正直上がった。最初はただ綺麗だな……とか上手いな……演出凄いな……とか想ってただけだったけど、曲が進むにつれて、そしてMCとか挟んだりしてクリエスタの人となり? とかちょっとわかっていくと、なんか応援したいと思わされた? みたいな。てかこのステージ……というかエリア全体に何か無いか?


 いや、こう、テンションを操作する的な……さ。エリアならそういう事が出来なくもないような? 流石に穿った見方かもしれない。実際クリエスタはとても人気があるんだろうし。なんかテア・レス・テレスの広報担当みたいになってるからね。実際、色々とグッズ販売とかされてるし。周囲のクリエスタガチ勢達は、そういう装備にわざわざ付け替えて、一生懸命『クーリエ!』『クーリエ!』と言ってる。


 クリエスタだから短縮してクリエなんだろうけど……そこもわざとというか、ねらってると穿った見方をしてしまうよね。いやだってめっちゃみてくるもん。これまでの時間の中でこっちに視線を送ることめっちゃ多かったからね。そのせいで……


「なあ、めっちゃ俺みられてるんだけど! クリエちゃんに認知されてる!!」


「いやいや、何言ってるんだよお前! 俺だよ俺! めっちゃ目が合うもん。ほら今も!!」


 ――とか言う奴等が大量に発生してる。まあ濃いファンになってもらえて良かったんじゃないか? とか素直に思えたら良いんだけどね。クリエスタが=クリエだとしたら……なんかムッとする。いやいや嫉妬とかじゃ無くてね。なんかこう、これは親心と言う奴だと思う。


 なにせちっさいクリエの望みを叶えるために奮闘したからね。その時間で僕にはクリエに対して、一種の親心的なものが芽生えてたんだと思う。


 だから娘が成長して綺麗になっていくと親は……というか父親はこんな感情を抱くんだろうなって……なんか遠い目をしてしまうというかね。まだ実際にはクリエスタがクリエだと確信はできないんだけど……もしも違ったら恥ずかしいってもんじゃ無い。


 けど今や僕もライブにノリノリである。とても人気があるというのもわかる。しっとりとした曲から、とても上がる曲まで幅広いし、なんか曲調も広い気がする。アイドルアイドルした曲から、なんかラップ調の曲とか様々だしね。その度に綺麗な演出と共に衣装が替わるのも面白い。


 リアルではいくら早着替えと言っても、限界があるじゃん。それこそ元の服の下に仕込んでるとか、それかやっぱり一端はけて……とかしないといけないだろう。まあそんなにライブに行った経験がないからわかんないけどさ。


 でもLROならそんな必要は無い。曲が変わる度に、クリエスタの体が光って、アニメみたいに変身シーンが巻き起こる。その度に観客は大興奮だよ。主に男。僕はハラハラだけどね。見えるんじゃ無いかってハラハラする。


 まあ見えることは無いとわかってても、心配してしまうのが親心的な物だろう。そして大満足の中、ライブは終わって、強制的にこのステージの空間から楽しんでた人達が飛ばされていく。僕も勿論、その例に漏れずに体が転送の光に包まれる。けど……次に視界に入ってきたのは、元の場所じゃ無かった。


 目の前にはさっきまでステージ上にいて肌がほてって、汗をかいてるクリエスタがいた。

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