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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1833/2711

1833 前に進む為のXの問い編 206

僕たちは外の喧噪とは関係なく、暗くジメジメとした部屋に集まって、さらにフード付きのコートをまとって密談して…………別に無い。いや、普通に今日という日を楽しんでた。こいつら一応悪を名乗ってる訳だけど……それでいいのか。いや、まあファッション悪だからね。皆が楽しんでるときに暗躍なんてしなくて、普通に楽しむんだよね。


「ちょっ!? このクオリティヤバくね!?」


「確かに……これは……まさに完全再現!」


「だよねだよね!!」


 なんかめっちゃ盛り上がってる。何にそんなに盛り上がってるのかと言えば、出店でよくある食べ物に……だ。お好み焼きやらたこ焼きやら、リンゴ飴やら、チョッコバナナやら……だね。一応LROは西欧風のファンタジー世界である。見た目的には……ね。けどまあそこはゲームよろしく、色々とごちゃ混ぜになってる感じはある。


 でもまあ、一応ちゃんとその地域の特色で隔たりがあったりもしたわけで、食事的には西洋系の物が多かったと思う。祭りも今まで何回かこのLRO内で体験してきたけど、祭り囃子に浴衣着て……提灯のある風景……とかでは無かった。


 まあレスティアもそこら辺はちょっと違うけどね。街中の建物に沢山の花が飾られて、店をやってる人達は軒先で商品を売ってる。そして広場の方では青空市場が大量に開かれてて、今日のために用意したんだろう新たな商品をひっさげて財布の中身をねらってるって感じだ。


 勿論これまでも普通に出店がある祭りは一杯あったけど、まあなんというかそこで売られてる物って、そんなになじみが無かったりする物が多かった。普通に肉焼きとかはあったし、パン系が多かったかも。まあけど、そこはLRO。日本文化を異世界に普及させようとしてるチームがあって、そこのメンバーは機会がある度に、様々な場所で異世界の……というか、僕たちにとっては日本のだけど、そんなメニューの普及に努めてたらしい。


 まあなので、各地で日本の味に触れることはあった。けど、今回のはそのクオリティが完成の域に至ってるらしい。いや、まあ今までも凄かったと思うけどね。確かに食べてみると、とても美味しい……のかは良くわかんない。


 実際お祭りの出店って雰囲気で美味く感じてる部分が大きいと思うんだよね。雰囲気でもってるだけで、特別に美味しいわけじゃない。普通に美味しい程度だ。まあけどそれにたいして、これこれ、これだよ! って言えるのがきっと盛り上がりに繋がってるんだと思う。


「今度は城のステージの方に行こうよ」


「確かライブがあるんだっけ?」


「そうそう」


 こいつら……本当にこのイベントを楽しみまくってるな。まあ別にやることは今日までで終わってるからね。後はレースまで待ってるだけ。だからこそ、こんなに満喫してるんだと思う。僕たちは二台のヴァレル・ワンを用意してる。僕の奴と、皆で作った奴だ。いや、まあ僕のも一から作ったやつではあるけどね。


 一応テア・レス・テレスから盗んだ奴は返却したしね。なんとか良い性能のヴァレル・ワンを二台は用意できた。後はそう、自分達の腕次第というね……だからきっと、こうやって楽しむ振りをしつつ、きっと英気を養ってるんだろう。そう、信じたい。

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