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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1823/2700

1823 前に進む為のXの問い編 196

騎士ンズラベーダが狂騎士ンズラベーダとなって、はっきり言って騎士要素が消えたと思ってます。なにせその動きから知性とか消えてるし、動きも騎士の要素よりも凶暴性がまして獣の要素が強くなってます。


 今までは確かにちゃんとした騎士……戦いへの執着がちょっと強すぎる――とも思ってたけど、それでも騎士だったと思います。でも今は違うでしょう。あれはもう騎士ではありません。あれはもう獣。


「テッケンさん……」


 私は目の前の状況ではなくて、ステータス画面を開いてメンバーのHPを確認します。ステータス画面にはパーティーメンバーとなってるプレイヤーのステータス状況が一覧で表示されますからね。


 とてもチーム戦が上手い人はそれこそオウラさんと同じように常にステータス画面開いて、パーティーとかアライアンスのHPを完璧に管理してみせるみたいです。けど私にはそれだけの芸当は出来ません。それにステータス画面を観るよりも、ちゃんとこの眼で状況を見てた方が単純に楽しいってのがあります。


 自分的にはその方が理解できる気がしますしね。ただステータス画面を観て、HPバーの減りとかだけに集中するのは、画面越しでゲームしてるのとなにか変わりが無いような? そんな気がしちゃうのです。後衛としては完璧な管理こそ肩出しのかも知れませんけど……けど、今はしょうが無い。なにせテッケンさんがどうなったかわかりません。けど、ステータス画面を観ると、彼は生きてます。HPにダメージは負ってるけど、死んではないです。それなら……


「ふん!!」


 どうやらオウラさんは動いてます。私も仲間を信じて、動かないと。オウラさんは多分動揺なんてしてなかった。信じてたのか、それとも仲間の死を利用しても……の精神なのかわかりませんけど、チャンスがあるのなら動くのが正しいのでしょう。なにせここまで戦ってきたのは勝つためです。


 勝ちさえすれば、仲間の死だって無駄にはなりませんからね。そういう考えは苦手ですけど、でもこの狂騎士ンズラベーダはそんなことを言って勝てる相手ではないでしょう。


 でもそれなら……ここ一番でその為にやられる役目は……一番役立たずな私がなりましょう。その覚悟を今のうちにしておきます。


 オウラさんは両手に槍を持って突きと回転切りをあわせた様な動きで隙無く攻撃をしてます。でもそれも何回か交わしたら、その無駄に多い腕で狂騎士ンズラベーダは受け止めました。そして逆にオウラさんを振り回す……とか想ったけど、その時には既にオウラさんは武器を手放してました。しかもなにか、お札をつけてて手放した武器が爆散してます。そんな仕掛けまでとっさにするなんて、すごいですね。


 それとも用意してた? きっと用意してたんでしょうね。オウラさんならやりそうです。それでもほぼダメージなんて入ってないみたいな物ですけど、それでも一瞬、奴の二つの腕が動かなくなりました。そこに背中からどこにいたのか、テッケンさんが拳を背後からたたき込みました。

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