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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1822/2700

1822 前に進む為のXの問い編 195

オウラさんが狂騎士ンズラベーダにジャーマン・スープレックス的に技を決めました。いえ、そんな綺麗な事をやったわけでもないし、ジャーマン・スープレックスって背中側に敵をたたきつけるような技だったような気もしますけど、私的にはそれが一番近い表現だと思いました。


 地面が半円状に陥没するほどの衝撃だったから、それなりにダメージがあると良いんですけど……


「んぎっ!?」


 オウラさんが苦しそうな表情をしました。どうやらまだ組み付いてる狂騎士ンズラベーダの足がオウラさんを締め上げてる見たいです。と言うことは……次の瞬間、オウラさんの周囲に長くて不気味な忌々しい四本の腕が現れました。その長さがもうバグってます。今までは背中側からなんとか相手に届く……程度の長さ……それこそ腕は常識的な長さしか無かったはずです。けど、今やその腕は普通に数メートルはあるでしょう。


 それが地面から生えてきてオウラさんへと襲いかかろうとしてます。


「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」


 そこにテッケンさんが行きます。腕を弾く……のかと思ったけど、そんな効率の悪いことはしないみたいです。本体が確実にオウラさんの足下にいるはずです。だからそこにその拳をたたきつけました。スキルの光が宿った拳が突き刺さり、さらに次の瞬間、ズガガガガガ!! と一回の拳を振ったはずなのに、何回も続く衝撃音。その音が炸裂する度に、オウラさんを囲んでる腕がビクンビクンと反応してます。そして僅かにオウラさんの腰に巻き付いてた足の力が揺るんだんでしょう、その隙を突いてオウラさんは距離をとりました。


「助かりました」


「いいえいえ、それはこの戦いが終わったらでお願いします」


 そんな二人の会話。そして再び地面に消える腕達。ずるずると地面に消えて、そしてゆらりとクレーターから狂騎士ンズラベーダが起き上がりました。


 でも二足で立ち上がったわけじゃ無いです。まるで煙ののように、常に低姿勢。腕まで地面につけて、そしてさっきよりも短くなった背中側の腕がワキワキとしてます。緊張感で喉が渇きます。けど、水なんて飲んでる暇は無いでしょう。


 その証拠に、再びすぐに狂騎士ンズラベーダは動きました。まっすぐにオウラさんへと向かう……今度は私でもなんとか見えました。心持ちの問題でしょうか? けど、どうやら狂騎士ンズラベーダの狙いは違ったみたいです。迎え撃とうとしてたオウラさん、そして背後をとろうとしてたテッケンさん。


 そんなそれぞれ動いてる時、狂騎士ンズラベーダは背中側の腕を使って、トリッキーにまっすぐに進んでた体を無理矢理方向転換させて、背後から迫ってたテッケンさんの真上に行きました。そしてそのままかみつく様に突撃します。


「テッケンさん!!」


 私の悲痛な叫びがこのステージにこだまします。

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