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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1816/2701

1816 前に進む為のXの問い編 189

音を聞いてなんとか武器にエンチャントするタイミングを計る。それは結構上手くいってると思います。けどオウラさんは武器が堅くなった事によって、少し攻勢に出てきました。でも確かに護るだけでは相手を倒す事は出来ません。


 HPを削りきらないと、私たちには勝利はない。一人になった事で、手数が減って、まずは防御……だったんでしょう。それに本当なら、テッケンさんがレッドドラゴンをなんとかして合流出来る……ってのが理想だったんですけど。


(甘い見積もりでしたね)


 テッケンさんも頑張ってます。けど、レッドドラゴンのHPは膨大です。本当に微々としか減りません。テッケンさんにだってバフはかけてるんですけどね。でもだからってあのドラゴンを無視する事も出来ません。だからテッケンさんがレッドドラゴンの相手をしてる内に、オウラさんが騎士ンズラベーダを下すのが理想的な展開です。


 私はどっちの戦況も注視して都度、魔法を使っていく必要があります。テッケンさんは危なげないです。レッドドラゴンは大きくて鈍重です。小さくて素早いテッケンさんを捕らえられるとは思いません。けどそれはあのレッドドラゴンもわかってるみたいです。


 だからこそ、範囲攻撃をやってます。範囲攻撃は事故が起りやすいから何が起るかわかりません。でも、それも一人で対応してるのなら、ある程度は自分の心を制御する事で、防げる事でもあります。


 大体事故というのは、油断や焦りが原因ですからね。もう少しいける……そんな欲張った気持ちがあるとわかってた筈の攻撃を食らったりします。でもそこらへんテッケンさんなら大丈夫という安心感があります。そういう欲張った事をテッケンさんはやりませんから。


 とにかくテッケンさんはレッドドラゴンを引きつけて貰う事が最優先になってます。と言う事は、騎士ンズラベーダはオウラさんだけでなんとかしないわけですけど……


(頑張ってください)


 私はそう祈る事しか出来ません。サポートは出来るけど、それ以外は出来ません。もどかしいですけど、下手に他の事をやっても邪魔になるだけ。今はただオウラさんが出した武器にエンチャントを施す機械に徹します。


 僅かに攻勢に出たオウラさんはその場からさらに距離を詰めます。オウラさんが出してるのは基本的に槍です。槍ならそこまで近づく必要はないのでは? とも思うけど、今使ってる槍はリーチ的には騎士ンズラベーダが振ってる刀よりも短いですからね。


 狙いを刀自体に絞ってた時は今の距離感でも良かったのかもしれないですけど、ダメージを与えるとなると、やっぱり騎士ンズラベーダの肉体に届かせる必要があります。だからこそ、死守してきたその位置からさらに前へ――と踏み込んだのでしょう。


 上手く騎士ンズラベーダの攻撃を捌き、そしてがら空きになったその胸にオウラさんの槍がたたき込まれました。

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